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Alpha: アルバム一覧

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    パーセル:歌曲と舞曲集 - Z. 323, 331, 339, 406, 544, 572, 607, 611, 628, 751 (ミード/レ・ミュジシャン・ド・サン=ジュリアン/ラザレヴィチ)

    フラウト・トラヴェルソ(バロックフルート)の名手でありながら、同時に300年前のフランスでも流行していたバグパイプのエキスパートとしても知られ、古楽と民俗音楽の世界を分け隔てなく行き来してきたフランスの異才奏者フランソワ・ラザレヴィチ。Alphaレーベルで続けられてきた彼のチームは、あるときはフランスのロココ期へ、またあるときはルネサンス宮廷舞踏へ……と本拠フランスの正統派古楽も手がける一方で、アイルランドやスコットランドなど英国諸島の民謡にも確かな適性を示してきた、クロスオーヴァー的立ち位置もとれる柔軟な本格派団体。その知見と圧倒的な経験値をもって彼らが「英国のオルフェウス」こと17世紀イングランド最大の作曲家パーセルと正面から向き合うと、どんな魅力的な世界が紡ぎ出されるのか?と期待値充分なアルバムが登場!たんなる17世紀音楽として、あるいは宮廷寄りの正統派レパートリーとしてではなく、バグパイプも交えた民俗情緒をほんのり感じさせる、パーセル作品にひそむ舞踏の要素をあざやかに浮き彫りにしながら、17世紀の劇音楽・機会音楽の生々しい躍動感を伝えずにおかないプログラムが心そそります。リコーダー合奏、ヴァイオリン合奏、あるいは低音伴奏...アルバムの中で錯綜する音楽様式をへて、従来型のパーセル芸術家像をあざやかに覆す1枚の登場といえます! それでいて歌唱はカウンターテナー、つまり英国古楽的なパーセルの味わいを棄てるつもりは毛頭ないブレのなさも感じられます。これまでにもAlphaでリリースしてきたアルバムの全てが、高い注目度のもと古楽ファンに満足と驚きを与えてきた彼らだけに、これは目が離せないリリースといえそうです。演奏陣の意図を伝える解説の日本語訳がつく国内仕様もおすすめです。(2018/10/26 発売)

    レーベル名:Alpha
    カタログ番号:ALPHA419

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    パーセル:歌劇「アーサー王」(ユンカー/トート/トゥルー/ウェイナンツ/ヴォクス・ルミニス/ムニエ)

    1642年から1649年にかけてイングランド、スコットランド、アイルランドで起きた「清教徒革命」。議会派を勝利に導いた独裁者オリバー・クロムウェルは、音楽や演劇を嫌っていたため、イングランド国内では演劇の上演が禁止されていました。これが解禁されたのは1660年の王政復古の年。娯楽、とりわけ演劇を心待ちにしていたイングランドで発達したのは歌手、語り手、ダンサーによって上演される「物語と音楽が半々=セミオペラ」という形式でした。1691年に上演されたパーセルの《アーサー王》はこのジャンルの代表的な作品で、演劇部分は「円卓の騎士」で知られるアーサー王の英雄譚が描かれ、音楽部分では主に「ブリタニア賛歌」が繰り広げられるため、音楽本編では主人公のアーサーも、敵対するオズワルドも、盲目の美女エメラインも登場しないという、実に不思議な作品となっています。しかし奏でられる音楽の美しいこと。本編で繰り広げられる魔法や恋愛、風刺物語のほかに様々なテキストが取り入れられた魅惑的な旋律は聴きものです。リオネル・ムニエと彼が率いるアンサンブル"ヴォクス・ルミニス"はレコーディングに先立ち、実際の上演を数多く行い、成功を収めたうえで、このアルバムを発表、万全の演奏で聴き手を魅了します。(2018/12/21 発売)

    レーベル名:Alpha
    カタログ番号:ALPHA430

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    バード:チェンバロ作品集(レオンハルト)

    様々なレーベルで長年録音を行い、古楽界に数々の金字塔を打ち立てた巨匠グスタフ・レオンハルト(1928-2012)。その最晩年には、立ち上がったばかりの小レーベルであったALPHAにてアルバム制作を行い、世界中の音楽ファンを驚かせました。このアルバムはその4枚目にあたり、公式に国際リリースされた最後の鍵盤独奏アルバムとなります。(この後にロシアのマイナーレーベルへフォルクレの作品集を録音しているようですが、ほとんど流通しておりません。ALPHAにはこの後にもう1枚、バッハのカンタータを指揮したアルバムを残しました。)/小さな部屋で少人数、あるいは一人で楽しむような鍵盤作品を数多く残したバード。レオンハルトは晩年まで最愛の作曲家のひとりとして、バードの名を挙げ続けていました。ここでは当時の王室などで用いられた小型の楽器を用い、音の一つ一つを慈しむように奏でています。(2018/09/12 発売)

    レーベル名:Alpha
    カタログ番号:ALPHA348

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    バーバー/ブリテン/ボルコム/コープランド:メゾ・ソプラノのための作品集(シャルヴェ)

    【注目の若手メゾ アデル・シャルヴェ、名手スーザン・マノフのサポートを得てデビュー!】2017年にヴェルビエ音楽祭アカデミーで最優秀賞を得たほか数々の受賞歴を誇り、ジョディー・デヴォスのオッフェンバック作品集(ALPHA437/国内盤:NYCX-10039)へのゲスト参加やヨーロッパ各地の歌劇場への出演、ル・ポエム・アルモニークやピグマリオンとの共演、ガーディナー指揮『ヴェンベヌート・チェッリーニ』公演への参加など、活動の場を広げているメゾ・ソプラノ、アデル・シャルヴェのソロ・デビュー盤。親交の篤いスーザン・マノフの伴奏を得て、アメリカとイギリスの近現代歌曲を収録しています。歌劇場での活発な活動のなか歌曲への強い情熱も持ち合わせているシャルヴェは、マノフと共演するデビュー盤作成にあたり、幼い頃ニューヨークで過ごした記憶という共通点を拠りどころとして、アメリカの王道的なレパートリーからキャバレー・ソング、そしてイギリスにもちょっと寄り道するといったプログラムを構成しました。アメリカの片田舎の風景から教会のゴスペル、裏町の猥雑さまで、様々な情景が目に浮かぶような素晴らしい表現力を堪能することが出来ます。(2019/12/20 発売)

    レーベル名:Alpha
    カタログ番号:ALPHA556

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    ハイドン:交響曲第49番「受難」/グリゼー:戸口を抜けるための4つの歌/ノーノ:ジャミラ・ブーパシャ(ハンニガン/ルートヴィヒ管)

    【ハイドンと20世紀…ハンニガンが提示する世紀を越えた「受難」の響き!】2019年のAlphaレーベルからは、パトリツィア・コパチンスカヤによる戦争の惨禍を見据えた『つかの間と、永遠と』という驚くべき新譜がリリースされ大いに話題を呼びました(Alpha545/NYCX-10086、『レコード芸術』リーダーズ・チョイス2019第8位)。その成果への返歌のように、同じくAlphaレーベルから音盤リリースするようになったバーバラ・ハンニガンも苦難の時代を見据えた新録音を発表します。オランダの精鋭集団ルートヴィヒ管弦楽団を自ら指揮しての本盤に選ばれたのは、これまでもすでに演奏会シーンで彼女が追求しつづけ、絶賛を博してきた三つの演目――すでに亡くなって久しい20世紀の前衛ふたり(グリゼーもノーノも、日本の近現代系オーケストラ音楽ファンにはとくになじみ深い名前ではないでしょうか)と、なんとハイドン中期の交響曲! 「受難」をテーマに掲げるこのアルバムは、二つの20世紀前衛作品のあいだに、ハイドンが受難節の音楽をもとに仕上げたとも言われる交響曲第49番をはさむという、一見意外な展開。ハイドン作品も通り一遍等の交響曲ではなく、短調の長大な緩徐楽章で始まる異色作ですが、この作品はハンニガンが指揮者としても超一流であることを端的に示す絶好のプログラムとなっています。周到に作品美をあぶりだす演奏の前後に、スペクトル楽派や電子音楽のムーヴメントを経験しながら独自の作風へと帰結していったノーノの無伴奏独唱曲と、ハンニガンがラトル指揮ベルリン・フィルとの共演でも歌ったグリゼーの連作が続き、ハイドン作品の現代性が逆に浮き彫りになる流れは絶妙というほかありません。人間性が徐々に失われてゆくさまを古代から現代にいたるさまざまな詩句の引用であぶりだすグリゼー作品は、まさにこの構成でこそ聴きたい一編。アルバムとしての聴覚体験にひときわ意義のある1枚といえます。(2020/03/27 発売)

    レーベル名:Alpha
    カタログ番号:ALPHA586

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    ハイドン:交響曲集 6 - 第3番、第26番、第30番(ハイドン2032プロジェクト 6 - 哀歌)(バーゼル室内管/アントニーニ)

    ハイドン生誕300年にあたる2032年。この年までにハイドンの交響曲全曲を録音しよう!と2013年から始まったプロジェクト「HAYDN 2032」。イル・ジャルディーノ・アルモニコとジョヴァンニ・アントニーニの演奏で録音が開始されましたが、第5集からはバーゼル室内管弦楽団が演奏を担当、更に刺激的なハイドンを楽しむことができます。第6集に収録されているのは、アルバムタイトルにもなっている第26番「ラメンタツィオーネ」を始めとした、第3番、第30番、第79番の全4曲。グレゴリオ聖歌の旋律が用いられた第26番はシュトゥルム・ウント・ドラング(疾風怒濤)期の始まりを告げる作品とされ、ドラマティックな構成が愛されています。他の3曲も含めアントニーニのきめ細やかな解釈が光る闊達な演奏が素晴らしく、聴きどころもたっぷりです。また今回の第6集は、これまでのように他の作曲家の作品や、ハイドンの声楽曲などをカップリングすることなく、全てをハイドンの交響曲でまとめた潔い選曲であることも見逃せません。(2018/06/29 発売)

    レーベル名:Alpha
    カタログ番号:ALPHA678

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    ハイドン:交響曲集 7 - 第9番、第65番、第67番(ハイドン2032プロジェクト 7 - 劇場監督たち)(バーゼル室内管/アントニーニ)

    ハイドン生誕300周年となる2032年へ向け、古楽演奏の異才ジョヴァンニ・アントニーニが着実に進行させつつある交響曲全曲収録シリーズ第7巻のテーマは「宮廷劇場とその監督」。古楽器・現代楽器を使い分ける俊才集団バーゼル室内管弦楽団と自ら結成したイル・ジャルディーノ・アルモニコ、2団体を振り分けてゆく企画ですが今回のパートナーは前者。みずみずしい才気があふれる初期作と充実のきわみとも言える中期2作はいずれも、エステルハージ侯爵家の宮廷劇場での催しをとりしきった劇場監督の采配と関連づけられる、オペラやカンタータの音楽をもとにした作品……とのことで、同じ劇場監督の一人が上演に関わったという『エジプトの王タモス』にモーツァルトが添えた音楽(アーノンクールの単独録音も今は昔、の充実作)も併録されているのは密かな注目ポイント。スタイリッシュかつ自発性あふれる音作りもさることながら、今回もテーマを読み解くための充実解説(国内仕様は日本語訳付)が見逃せません。(2019/03/08 発売)

    レーベル名:Alpha
    カタログ番号:ALPHA680

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    ハイドン:交響曲集 8 - 第28番、第43番、第63番(ハイドン2032プロジェクト 8 - ラ・ロクソラーナ)(イル・ジャルディーノ・アルモニコ/アントニーニ)

    【ハイドン2032第8集は東方との関り イル・ジャルディーノ・アルモニコによるバルトークを収録!】100曲以上の楽譜が伝えられているハイドンの交響曲を、作曲者生誕300周年にあたる2032年まで全曲録音してゆくジョヴァンニ・アントニーニの体系的録音シリーズ。毎回テーマが設定され、必ずハイドン以外の作曲家の関連作が取り上げられるのがこの全曲録音の特徴ですが、今回は実に驚くべきことに、作曲者不詳の17世紀作品に加え、なんと20世紀のバルトーク作品がカップリングされるという、初めて18世紀に偏らないゲスト作曲家選択がなされています。演奏はこのシリーズを担う二つの団体のうちのひとつ、イル・ジャルディーノ・アルモニコ。18世紀の楽器で奏でられるバルトーク作品の鮮烈な解釈はさすがアントニーニで、民俗音楽にも通じるテイストがさらに浮き彫りに……というのも、今回のテーマは「東」。オーストリアの東部、ハンガリーとの国境地帯に所領をもっていたハイドンの雇用主エステルハージ侯爵のもと、現地で聴かれたスロヴァキア人たちの伝統音楽やロマ、トルコ文化などへのハイドンの関心が浮き彫りになる選曲。初期と中期の傑作群3作のなか、異国情緒をほんのり漂わせた艶やかな緩徐楽章が美しい交響曲第63番「ラ・ロクソラーナ」を最新の古楽器演奏で聴けるのは実に貴重と言えるでしょう。今回もテーマをじっくり解き明かすアントニーニ自身の言葉をはじめ、Magnum Photoから提供された美麗図版満載の解説書の充実度も目を見張るばかりです。(2020/01/31 発売)

    レーベル名:Alpha
    カタログ番号:ALPHA682

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    ハイドン:交響曲集 9 - 第15番、第35番、第45番「告別」/ベレニーチェ、何しているの(ハイドン2032プロジェクト 9 - 別れのとき)(イル・ジャルディーノ・アルモニコ/アントニーニ/アントニーニ)

    【交響曲全曲録音第9巻!「別れ」をテーマにした厳選3曲、ピオーが歌うハイドン晩年の稀少声楽曲入り】イタリアの古楽器合奏団イル・ジャルディーノ・アルモニコを主宰するジョヴァンニ・アントニーニが、この団体とバーゼル室内管弦楽団を指揮して進める交響曲全曲録音シリーズHAYDN2032。作曲家の生誕300周年までの完成をめざし名演が次々現れるプロジェクトですが、今回新たに登場する第9弾のテーマは「別れ」。旅立ちや人生の転機が何かしら作品成立の背景にあった3曲の交響曲のうち、中軸を占めるのはやはり「告別」の綽名で知られる第45番……疾風怒濤期特有のスリリングな短調展開がクライマックスに達したところで突如ゆったり始まる各楽器のソロ部分は、名手揃いのこの楽団だからこその頼もしさで、最後まで聴きどころに事欠かない精妙解釈を味わえます。エステルハージ宮廷楽団着任後まもなく書かれた第15番、ニコラウス侯の人生に大きな影響を及ぼした旅からの帰還を祝う第35番も、それぞれダイナミックかつスタイリッシュな逸品。最後の交響曲第104番とともに、ハイドンのロンドン滞在の末尾を飾った演奏会で披露された独唱曲は、贅沢にも名歌手ピオーの歌で聴くことができます。発見に満ちた77分あまりを彩る、最新の研究成果が反映された解説も充実の内容です。(2021/01/22 発売)

    レーベル名:Alpha
    カタログ番号:ALPHA684

  • ハイドン:交響曲集 11 - 第2番、第24番、第82番「熊」、第87番(ハイドン2032プロジェクト 11 - パリの人々のお気に入り)(バーゼル室内管/アントニーニ)

    【ハイドン全曲録音、活動後期へ向かう重要な存在「パリ交響曲」の真相へ!】作曲家の生誕300周年にあたる2032年に向けて、ハイドンの交響曲全てを録音してゆくアントニーニのプロジェクトは今回11作目。中期の作品が中心となっていたこれまでの選曲から一歩進んで、作曲家50過ぎの重要作2作が軸となるプログラムです。テーマは「パリの人々のお気に入り」。オーケストラ演奏会が新たな娯楽として注目され始めていた当時のパリでは、ドイツ語圏で書かれた交響曲が人気を集めていましたが、その活況に大きく貢献した作曲家の一人がハイドンでした。彼の交響曲第82~87番の6曲は、かのフランスの首都で開催されていた演奏会の一つコンセール・ド・ラ・ロージュ・オランピークのために作曲されたため「パリ交響曲集」と呼ばれており、今回は「熊」の綽名で知られる大編成向け第82番と、やや小ぶりの編成が緻密に活かされた第87番の2曲がこのセットから選ばれています。他の2曲はいずれも初期作品で、それらの作曲に至る「前史」となった重要作。その経緯を含め、今回も指揮者アントニーニと音楽学者モーリッツ=バウアーによって現場経験と最新研究をふまえ書かれた解説文は興味深い内容となっています。バーゼル室内管弦楽団は今回、コンサートマスターや管楽器のトップ奏者に平素イル・ジャルディーノ・アルモニコで活躍するプレイヤーたちも編入、ピリオド楽器を使う意義が十全に伝わってくるメリハリの効いた解釈は今回も絶好調。初期のエステルハージ宮廷楽団のサイズまで員数を絞った第2番のクリスピーさから、トランペットとティンパニが存分に存在感を発揮する「熊」の豪奢な響きまで、変幻自在の創意が秘められているハイドン世界の魅力を存分にお楽しみください。(2022/01/28 発売)

    レーベル名:Alpha
    カタログ番号:ALPHA688