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【ルネサンスの美意識をパーセルの時代へと繋ぐジェンキンス、本場英国発の新録音】ルネサンスの音楽作法が17世紀に入っても根強く愛され続ける中、世紀半ばの清教徒革命による共和政時代に宮廷式の音楽が存亡の危機にさらされ、芸術音楽断絶のあと1660年の王政復古とともに急速なバロック流入を経験することとなった英国の音楽世界。この結果、革命前のルネサンス的な美意識による多声音楽が17世紀後半まで命脈を保ち、バロック的な新しい音楽と併存するという独特な状況が生まれました。その過渡期ともいえる共和政時代を生き延び、王政復古とともに新たな活躍をみせた弦楽器芸術家ジョン・ジェンキンスは、ヴァイオリンを使った新機軸の音楽のかたわら、ヴァイオル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)の合奏によるルネサンス的な音作りが美しい多声器楽曲も残しています。英国最前線のガンバ奏者たちが集う才人集団ファンタズムは、このジェンキンスのヴァイオル・コンソート作品の楽譜を徹底究明、新たな校訂譜を作成したうえで決定盤的録音を進めてきましたが、これまでの6声(BKD556)および5声(BKD557)のコンソート集に続く今回のアルバムは4声の作品を集め、この体系的録音の完結編を飾るところとなりました。これらの大半は革命前の1620年代に書かれ、同時代のウィリアム・ローズのコンソートなどとは異なり厳格対位法の慣習を守りながらも、ユニークな和声で聴き手を飽きさせないジェンキンス随一の作風が光ります。ヴァイオリンを使った後年の音楽とは一線を画す古雅な音世界。聴き深め甲斐のある19作を、LINN RECORDSならではの自然派録音で聴ける喜びが詰まっています。(2022/02/11 発売)
| レーベル名 | :Linn Records |
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| カタログ番号 | :CKD677 |
【レーベルを超えた企画、シューベルト後期弦楽四重奏曲集第2弾】50年余の歴史を誇るフィッツウィリアム弦楽四重奏団によるシューベルトの後期弦楽四重奏曲集。2020年にDivine Artレーベルから発売された第13番、第14番(DDA-25197)に続く第2弾(後期としては完結)がLinnより登場。今回はシューベルト晩年の研ぎ澄まされた弦楽四重奏曲群の最初となるものの、途中で作曲を放棄されてしまった第12番と、最後の弦楽四重奏曲となる第15番を収録。40小節余りのスケッチのみが残っている第12番第2楽章は、シューベルト研究家で多くの補筆完成を行っているニューボールドによる版を収録しています。これらの作品のロマン的性格をよく捉えた、切れ味の鋭さと豊かな歌謡性を備えた演奏で、第12番冒頭の湧き上がるような曲想から目を覚まさせられるようです。ガット弦の音が重なる独特の響きも美しく、彼らならではのシューベルト像を描きあげています。(2021/11/12 発売)
| レーベル名 | :Linn Records |
|---|---|
| カタログ番号 | :CKD673 |
【エメリャニチェフ&SCOのシューベルト第2弾に「未完成」登場!】今年(2024年)創立50周年を迎えたスコットランド室内管弦楽団と、その首席指揮者マキシム・エメリャニチェフによるシューベルト。世界中で高い評価を得た前作「グレート」に続き、「未完成」と第5番という2つの人気曲を収録したアルバムが登場します。大きな反響を呼んだ読売日本交響楽団との共演による「グレート」(2024年9月5日)の記憶も新しいところ、印象的だったそのテンポと同様今回の2曲においても快速をキープ。しかしながら表情にごつごつとしたところが無くたいへん滑らかで、ドラマ性を必要以上に強調することも避け、シューベルトならではの歌が自然と浮かび上がるたいへん美しい演奏に仕上がっています。最後に収められた「ロンド」は、交響曲第5番と同時期(1816年)に書かれた弦楽合奏とヴァイオリンのための作品で、SCOコンサートマスターのゴンリーが伸びやかな演奏を聴かせます。(2024/11/01 発売)
| レーベル名 | :Linn Records |
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| カタログ番号 | :CKD748 |
【名歌手フローリアン・ベッシュが歌い上げる『詩人の恋』】LINNからの前作「シューマン: リーダークライス/マーラー: さすらう若者の歌」(CKD511)が、2019年BBCミュージック・マガジン・アウォードのヴォーカル部門を制したフローリアン・ベッシュとマルコム・マルティノーのコンビによる、「詩人の恋」が登場。ベッシュは作品に込められた愛と喪失を深い味わいで歌い上げ、寄り添うようなマルティノーのピアノは歌とほぼ同等の立場で歌詞を補完し、さらに新たな景色を広げています。カップリングは歌われる機会の多くはないユティヌス・ケルナーの詩による12の歌曲で、「詩人の恋」と好対照をなす多彩な世界観を楽しませてくれます。(2023/06/23 発売)
| レーベル名 | :Linn Records |
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| カタログ番号 | :CKD695 |
【盛期古典派の重要作曲家C.シュターミッツの味わい豊かな室内楽を、古楽器で!】バロック後期とウィーン古典派の間にあって、ドイツ語圏の器楽の発展に大きく貢献したマンハイム楽派の中心人物ヨハン・シュターミッツを父に持ち、自身ヴァイオリンやヴィオラ・ダモーレの名手としても活躍しながらヨーロッパ各地を渡り名声を博したカール・シュターミッツ。ボッケリーニやチマローザと同世代のこの実力派が、高まる名声を英国やオランダに伸ばそうとしていた時期にロンドンで出版された作品14の三重奏曲集を、ここではチェンバロ入りの編成による古楽器演奏で全曲堪能できます。元の楽譜はフルート、ヴァイオリン、チェロ(または2つのヴァイオリンとチェロ)で演奏するようにできており低音部に数字は付されていませんが、鍵盤楽器は英国やオランダの音楽愛好家たちも好んで使った楽器で、当時の絵にもチェンバロを加えて室内楽に興じる人々の姿が頻繁に描かれています。チェンバロを通奏低音楽器として加えることによりアンサンブルは煌びやかで安定感が生まれ、チェロがソロとして立ち回る場面もより効果的に聴こえるのが頼もしいところ。現代楽器では伝わりにくい音色対比や響きの溶けあいが作品の魅力を一段と引き立て、スペインの古楽器奏者たちによる巧みな演奏と相俟って、カール・シュターミッツの他の作品も改めて聴いてみたくなる面白さが秘められた1枚になっています。(2023/07/07 発売)
| レーベル名 | :Linn Records |
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| カタログ番号 | :CKD684 |
【古楽器四重奏団なればこそ!ルネサンスやバロックの音世界とシューベルトの交錯】現代音楽開拓と古楽器演奏研究のどちらにも長い歴史をもつスイスのバーゼルで研鑽を重ねた4人の若い弦楽器奏者が、メンバーの大半の母国であるスペインで結成したプロティアン四重奏団によるシューベルトの弦楽四重奏曲集。大家サリエリの門下で作曲法を学び始めた頃の第4番と、後年の短調の傑作の一つ第13番「ロザムンデ」が選ばれていますが、注目すべきはその前後と曲間に置かれた併録曲。シューベルトと同じく30代で早世した17世紀英国の天才パーセルのコンソートや劇付随音楽、そしてさらに古いフランドル楽派最大の巨匠の一人ジョスカン・デ・プレの多声音楽を並べて弾くことで、それら全く違う時代の音楽が持つ意外な共通点が浮かび上がるのです。シューベルト作品に生き続けるポリフォニー技法の下地もさることながら、パーセルやジョスカンの綴った音楽の意外な抒情性やドラマにもはっとさせられるのは、各声部の動きを明晰に伝えるアンサンブルの確かさに加えて音楽の起伏を脈々と伝えるプロティアン四重奏団の解釈の妙あればこそ。企画そのものの魅力を十二分に活かした演奏の見事さを、LINNならではのエンジニアリングで触感確かに味わえる1枚です。(2024/07/05 発売)
| レーベル名 | :Linn Records |
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| カタログ番号 | :CKD744 |
【パク・ヘユンが鋭く切り込む、沈黙を強いられた2人の作曲家の協奏曲】2009年のミュンヘン国際音楽コンクールに於いて史上最年少の17歳で優勝したほか輝かしい経歴を持ち、数度の来日で日本でもおなじみのパク・ヘユンがLINNに初登場。政治的な理由から沈黙を強いられながらも、抑圧を乗り越えて現在に生き続ける作品をテーマとしたアルバムをリリースします。ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲はオイストラフのために書かれ1948年に完成しましたが、作曲者は折しもソヴィエト当局のジダーノフ批判にさらされたため、やや前衛的な手法を用いたこの作品の発表は見送られました。ようやく日の目を見たのは作曲から7年後の1955年、オイストラフの独奏とムラヴィンスキーの指揮で初演されています。現在ではショスタコーヴィチが残した協奏曲の中でも深刻さと情熱が際立ち、第3楽章にパッサカリアを置くなどの独創性においても最も交響曲的な傑作とされています。ユダヤ人ピアニストを母に持ちオランダに生まれたヘンリエッテ・ボスマンスは、10代後半からコンサート・ピアニストとして活躍しながら作曲もこなした才女。収録された「演奏会用小品」は婚約者であったヴァイオリニスト、フランシス・クネが1934年に脳腫瘍で亡くなったあとに作曲され、コンセルトヘボウ管のコンサートマスター、ルイ・ツィンマーマンの独奏、メンゲルベルクの指揮で初演されています。ラプソディックな性格を持ちユダヤ音楽の影響も聴かれますが、個人的な悲劇と時代的な困難が色濃く反映された内省的な作品です。1940年母国へのナチスの侵攻後、その文化統率組織である帝国文化院への従属を彼女が拒んだため、1942年半ばからその作品は演奏禁止とされてしまいました。彼女の死後70年の著作権保護期間が終了したことにより、この作品は2022年に初めて出版されています。パク・ヘユンは持ち前の冴え渡るテクニックと鋭角的な表現、深みのある音色と解釈でこれらの作品の先鋭性や苦悩を見事に描き切っています。ショスタコーヴィチの「主題と変奏」は作曲者が学生の頃に書かれた習作で、単純な装飾から始まり、次第に複雑な対位法的・管弦楽的技巧が凝らされていく華やかで瑞々しい作品。協奏作品での素晴らしいサポート共々、マダラシュとWDR響が作品の特性を十二分に生かし切った快演を聴かせます。(2025/10/24 発売)
| レーベル名 | :Linn Records |
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| カタログ番号 | :CKD772 |
【結成50周年、ショスタコーヴィチの認めたフィッツウィリアム弦楽四重奏団の記念録音】1968年に結成され、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏連続演奏で作曲者に高く評価されたフィッツウィリアム弦楽四重奏団。ショスタコーヴィチが生前最後に認めた弦楽四重奏団の50周年を記念して、その最後の3つの四重奏曲を収めたアルバム。度重なるメンバー・チェンジを行ってきた彼らですが、ヴィオラのアラン・ジョージは結成時からのオリジナル・メンバーです。作曲者の没後には全曲録音も達成した彼ら。中でもこの第13番で聴けるジョージのヴィオラの活躍が嬉しい所ですが、メンバーは変われどもその遺伝子は今に受け継がれていると、このアルバムでの4人の素晴らしい演奏が証明しています。(2019/12/20 発売)
| レーベル名 | :Linn Records |
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| カタログ番号 | :CKD612 |
【イングリット・フリッターが誘う、ショパン『マズルカ』の真髄】テレグラフ紙に「ショパンを弾くために生まれた」と称賛されたイングリット・フリッター待望の新録音。ギルモア・アーティスト・アワード受賞者であるフリッターが、長年にわたるショパン探求の旅をマズルカ全集でさらに深化させます。本作は、素朴な民俗舞踊に根差した初期の作品から、複雑な対位法と和声で形式の限界を押し広げ、ジャンルの金字塔となった後期の洗練された作品まで、ショパンがマズルカを通して示したスタイルの進化を余すことなく収録しています。フリッターならではの情熱的でありながら思慮深く繊細な音楽作りと高度なテクニックが、この歴史的変遷を鮮やかに描き出す必聴の一枚です。(2025/09/05 発売)
| レーベル名 | :Linn Records |
|---|---|
| カタログ番号 | :CKD780 |
【現代社会の光と影を、ギターと3人の名歌手たちが紡ぐ珠玉の新作歌曲集】気鋭のギタリスト・コンポーザー、ジャコモ・スザーニと、詩人チンウェ・D.ジョンによる新作歌曲集。全14篇からなる本作は、国際政治の腐敗、機能不全に陥った家族、自然の美しさと誘惑、混沌の中のロマンス、社会への風刺など、現代が抱える多様な側面を色鮮やかに描き出しています。そして物語の最後に込められたのは、テクノロジーが急成長する現代においても、日々のささやかな喜びにこそ意味があるというメッセージ。スザーニの音楽は幻想的でありながら現実の生活を鋭く描写し、なおかつ温かみのある豊かな世界観を創り上げています。多彩で親密なギターの音色に導かれ、アレクサンダー・チャンス、ティム・ミード、ダニエル・ノーマンという3人の歌手たちが、絶望の淵から天の高みまで、言葉と音を強く結びつけて聴かせる情感豊かな歌。想像と現実が交錯するスリリングな緊張感と、奥深い音楽の旅を楽しむアルバムです。(2026/04/10 発売)
| レーベル名 | :Linn Records |
|---|---|
| カタログ番号 | :CKD782 |