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ショスタコーヴィチの第8集。とりわけ人気の高い第7番「レニングラード」の登場です。「私はこの第七交響曲を我々のファシズムに対する戦いと我々の革命的勝利、そして我が故郷レニングラードに捧げる」とショスタコーヴィチ自身が表明したことから「レニングラード」という通称を持つこの作品、彼の作品の中でも演奏時間が長く、また賛否両論を巻き起こしているものです。もちろん当時の聴衆や政府からは高く評価されていましたが、ショスタコーヴィチの真意がわからないため、一時期は「ソ連のプロパガンダ」として評価が下がったり、戦後の書物によって、また評価が上がったりと、今でも政治的意味合いには曖昧さがぬぐいきれない感があります。レニングラード包囲前の1941年8月頃から作曲が開始されたとされ、本来は楽章ごとに副題が付けられていましたが、作曲家自身によって破棄されました。とは言え、その緊張感あふれる音楽は思想を越えて愛されるものであり、見事な起草転結を描き出しています。さて、ペトレンコの演奏は、いつものように「混迷の背景」を感じさせることのない揺るぎない演奏で、ひたすら人間の強さと戦闘の悲惨さをダイレクトに感じさせる下心のないものです。新しいショスタコーヴィチ像と言えるでしょう。(2013/06/19 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573057 |
30歳目前のショスタコーヴィチ(1906-1975)が、その才能を結集して作り上げたこの第4番の交響曲。彼にしては珍しく構想から完成に至るまで8か月を要し、漸く初演が決まり最終リハーサルにこぎつけるも、様々な理由(マクベス夫人と「明るい小川」がプラウダで批判されたことが最大の理由と言われる)で初演を撤回。その後は1961年までお蔵入りになってしまったという問題作です。本人は失敗作と評していましたが、晩年になってそれを覆すような発言もあり、実際のところは、ショスタコーヴィチのお気に入りであったことは確かでしょう。全曲は3楽章で構成されていますが、第1楽章だけで27分を超え、微かにカッコウの鳴き声らしきものが聞こえてきたりと、明らかにマーラーやブルックナーの影響もみられます。壮大で厳格なスケルツォ、様々なメロディのコラージュが現れる終楽章、と聴きどころ満載ですが、細部に捉われてしまうとこの作品の全容を知ることは不可能です。最近ますます注目されているペトレンコによる「全ての批判をはね返す」かのような強靭な演奏です。(2013/11/20 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573188 |
ますます注目を浴びているヴァシリー・ペトレンコによるショスタコーヴィチ(1906-1975)の交響曲全集。シリーズ10作目は1969年に完成した交響曲第14番です。作曲者自身が「不条理な死」をテーマに、オラトリオ形式を想定して紡いだ11の詩集。この作品が完成する3年前の1966年にショスタコーヴィチは「交響曲第14番」の作曲にとりかかっていますが、その初稿スケッチは後に「チェロ協奏曲第2番」として蘇ることとなり、ロストロポーヴィチの手によって初演されることとなりました。そのため1969年「ソプラノ、バス、弦楽器打楽器のためのオラトリオ」として作曲された本作が、結果的に「交響曲第14番」として世に出されることとなったのです。そのためこの作品はショスタコーヴィチの交響曲の中でも非常に稀な楽器編成で奏されるのです。2人の独唱者に拠って歌われる各楽章は、マーラーの大地の歌を思い起こさせますが、曲はもっともっと晦渋であり、更に「死の影」に捉われているものです。ペトレンコのショスタコーヴィチ解釈は、バルシャイをはじめとするこれまでの指揮者たちとは一線を画し、非常に「現代的」と評されるものの、一見淡白かつクールに思えるその音の奥から滲み出る強いパッションは、21世紀のショスタコーヴィチ演奏のスタンダードの形となるかもしれません。(2014/05/28 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573132 |
ヴァシリー・ペトレンコによるショスタコーヴィチ(1906-1975)の交響曲ツィクルスも、ついにこの第13番で完結となります。第8番以降、自身の交響曲に様々なメッセージを忍ばせていったショスタコーヴィチですが、この第13番にはあからさまな政府批判があり、リハーサルの時から様々な問題が勃発、あまりにも直截的だった歌詞は、初演後に一時変更を余儀なくされるなど、多いなる物議を醸し出した作品としても知られています。この曲を作曲する動機となったのは、1961年の9月に新聞に発表された詩人エフゲニー・エフトゥシェンコの詩「バビ・ヤール」で、これはダヤ人迫害に対するソ連の無関心を告発したものであり、これを読んだショスタコーヴィチの親友、イサーク・グリークマンがいたく感動し、ショスタコーヴィチに紹介したというものです。当時のソビエト連邦の公式見解では「ソ連には人種問題などない」ということになっていたあたりへの、明らかな皮肉でもありました。第1楽章がそのバビ・ヤールで、これはキエフにある峡谷の名前で、1941年にこの地に連行された3万7771人のユダヤ人が虐殺された場所であり、確かにそのような歴史はソ連としても闇に葬りたいことであったのは想像に難くありません。最初は1楽章の交響詩として構想されていたこの曲、結局はエフトゥシェンコの詩集「手の一握り」から3編とと書き下ろしどの詩「恐怖」を用い、5楽章の交響曲として完成を見たのでした。無論完成してからの騒動や、曲の受容など、まだまだ色々な出来事がついて回るこの作品ですが、とりあえずは、全てのしがらみを振り切ったようなペトレンコの演奏で先入観を全てすててお楽しみください。(2014/11/26 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573218 |
日本でも人気の高い指揮者ルドルフ・バルシャイ(1924-2010)は、もともと優れたヴィオラ奏者として活動を開始、その後1955年に指揮者としてデビューし、同時代のソ連の作曲家たちの数多くの作品を初演した功績で知られています。また、編曲家としても知られるバルシャイは、モスクワ音楽院での恩師であったショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲のうち5曲を「室内交響曲」へと改編し、原曲の厳しい響きを色彩豊かな響きへと変貌させ、全く新しい作品として聴き手に提示しました。この一連の編曲は室内オーケストラのレパートリーの拡大を図るとともに、ショスタコーヴィチ作品の新しい楽しみ方を示唆しています。キエフ・ヴィルトゥオージとドミトリ・ヤブロンスキーの緊張感に満ちた演奏です。8.573466・・・ショスタコーヴィチ:室内交響曲集 Opp. 49a, 110a, 83a ヤブロンスキーキエフ・ソロイスツ(2017/04/21 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573601 |
日本にも所縁の深い名指揮者ルドルフ・バルシャイ(1924-2010)は、モスクワ音楽院の学生時代にはショスタコーヴィチ(1906-1975)に師事していたことがあります。彼は優れたヴィオラ奏者であり、また作曲家としても知られ、彼が編曲したマーラーの交響曲第10番などは、その変幻自在な響きがとりわけ愛されています。そんなバルシャイ、やはり師であったショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲にも見事な編曲を施しています。前述の通り、彼はもともとヴィオラ奏者であり、1948年から1953年までボロディン弦楽四重奏団の一員として活躍、その後は1955年に設立したモスクワ室内管弦楽団の指揮者として数多くの作品の初演をしています。このショスタコーヴィチの一連の作品も、そんな中の一つであり、1960年の室内交響曲(第8番の編曲)をはじめとして、どれもが拡大されながらも緊張感を失うことのない見事な作品として生まれ変っています。今回、これらを演奏するのはキエフ・ソロイスツとヤブロンスキーの組み合わせ。色々と聴き所の多いアルバムとなっています。(2016/04/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573466 |
音楽ファンでショスタコーヴィチが好きになる人は、まずは交響曲や弦楽四重奏曲の、深刻度は史上最高のしかめ面した音楽から入ったに違いありません。当盤は作曲家像を混迷させるといってよいほど、ストレートに明るく楽しく愉快な音楽がてんこ盛りですが、これもまた、軽音楽をも愛した作曲家の一面なのです。ジャズの名曲「二人でお茶を」がショスタコ編曲で管弦楽曲化というミスマッチを、理屈抜きで楽しみましょう。ここで「ジャズ組曲第2番」としてまとめられているのは、様々なバレエ、映画、劇場音楽からの寄せ集めで、特に映画で有名になった14は必聴です。(2002/06/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.555949 |
無声映画のための音楽「新バビロン」は、ショスタコーヴィチ22歳の時に手掛けたもので、監督も23歳のコージンツェフと26歳のトラウベルグという若手であり、俳優も22歳のゲラーシモフを起用したという、何とも若々しく刺激的な作品だったようです。「新バビロン」と言うと、歴史物?と思ってしまうかもしれませんが、実はパリのデパートの名前。ここで働く少女ルイーズがパリ・コミューンの戦士として処刑され、彼女の恋人ジャンがプロレタリア意識に目覚めるという、当時の「体制」に迎合した作品です。公開前に検閲に引っ掛かり、映画を編集し直す羽目に陥り、その際音楽も大幅に書き直されました。このアルバムはその最初の「失われた」原稿総譜から、復元出来得る音楽を全て拾い出しました。最初の編成通り、弦楽器は5人のみで演奏されています。当時流行していた曲を念頭に置きながら、嵐のようなリズムと咆哮する金管ファンファーレを随所にを取り入れたこれらの曲、1930年代の聴衆にはさぞ奇異に映ったことでしょう。(2012/01/18 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572824-25 |
当盤のメインを張るのは、ショスタコーヴィチが歴史的・政治的題材を直接的に取り扱った2曲のオーケストラ曲2題です。生涯にわたり、芸術家としてのあり方や作品の内容について、政治体制との化かし合い、騙し合いを繰り返しつつも、芸術的な実りの多い成果を遺した、この大作曲家の晩年の作だけに、権力の御用達としての顔を見せつつも、一筋縄ではない内容の深みを持っている作品と申せましょう。内容の深読みをするのもよし、純粋にカッコいいサウンドに酔うのもよし、演奏、録音機会は今ひとつ少ない曲たちですが、ショスタコーヴィチ鑑賞の醍醐味が凝縮されている逸品です。(2006/05/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557812 |
ショスタコーヴィチの成熟期以降の室内楽曲のうち、最も早く書かれた室内楽曲であるチェロ・ソナタは、耳になじみやすい旋律や躍動感に恵まれていて、やや難解な作品の多いこのジャンルで、最も親しみやすい作品の一つと言ってよいでしょう。一方、晩年の作品であるヴァイオリン・ソナタは、同僚の大ヴァイオリニスト・オイストラフの60歳の誕生日に捧げられた作品で、ヴァイオリン、ピアノの双方が演奏至難な難曲としても知られていますが、それ以上にその内容の深遠さは圧倒的です。聴く者にとっても必ずしも敷居の低い曲ではありませんが、20世紀のヴァイオリン・ソナタの最高峰の一つとなっています。(2006/11/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557722 |