リスト ピアノ作品全集
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既存の素材を換骨奪胎して、新しい音楽を創造することにかけては超絶的天才であったリストが、祖国の民族色豊かな旋律を用いて作曲したのが「ハンガリー狂詩曲」です。大半の曲はメランコリックでスローなラッサン部と、情熱的で急速なフリスカ部の2部からなりますが、いずれの部でも高度なピアノ技巧が満載されていることはいうまでもありません。さて当盤では楽曲の面白さとともに、ハンガリー出身のヤンドーの演奏も大変注目されます。ときにはリストの楽譜以上に分厚い重低音を炸裂させる骨太の大熱演は、聴くものの胸にグッと迫ってくるものがあります。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.554480 |
現代ハンガリーの名匠ヤンドーによる、気合と重厚な迫力に満ちたリストのハンガリー狂詩曲全集、当第2巻には第1巻収録の第2、6番のようにポピュラーな曲はありませんが、その内容の洗練度から、ピアノ・マニアの中ではむしろ高い人気を誇る曲が満載です。特に魅力的な旋律素材が惜しげもなく大量投入され、華やかさと哀愁、そして超絶技巧のブレンドが絶妙な第12番、全体が小ぶりながらも叙情味豊かなラッサンと、サラサーテのヴァイオリン曲「ツィゴイネルワイゼン」と同じ素材が使われているフリスカが楽しい第13番といったあたりは、「ピアノ曲の面白さ、ここに極まれり」といっても過言ではない素晴らしい作品です。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.554481 |
リストの歌曲編曲というと、とかくシューベルトものだけが注目を集めがちですが、ここに収められたドイツ・リート編曲は珠玉の名品揃いで、原曲がマイナーというハンデを感じさせません。例えば一番最後に収録されている「スペインの歌」で聞かれるボレロの小気味のよさといったらまさに「お見事!」の一言です。その他、映画「アマデウス」でも印象的に使われたモーツァルトの「レクイエム」の抜粋編曲や、アレグリ・モーツァルト・リストの3要素が交錯し、リストの誇大妄想ぶりが楽しめる「システィナ礼拝堂にて」も含め、ベテラン女流トリオンの美演も楽曲の面白さを一層引き立てます。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.553508 |
「詩的で宗教的な調べ」後半の注目曲は、最も良く演奏される「葬送」です。痛烈な悲しみと燃えるロマン性を秘めたこの作品は、故国ハンガリーが独立戦争に敗れた事への思い(一説には親友ショパンの死)が生んだ傑作です。また、第10曲「愛の賛歌」は、リスト自身が好きでよく弾いていたという甘く気高い音楽です。曲集全体を通して”口説き文句に神の名を使った”風の宗教性が堪能でき、リストの人間性を考える一助となります。余白には、リストが数回作曲したこだわりのテーマ「アヴェ・マリア」を4種類収めました。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.553516 |
リストのピアノソナタは初演当時から「支離滅裂」とも「偉大で崇高」とも言われた問題作です。単一楽章形式で書かれた事、4つの主題から全体を入念に作り上げた事などリストの凄じい創造力の発露が見られます。内容も、ゲーテのファウスト的世界を彷彿とさせる底知れない深さを持っています。さて華やかな音楽家稼業に空しさを覚え、愛する子供たちに次々と先立たれたリストは、50才頃から宗教的な生活に没頭します。その時期の宗教的衝動が生んだ傑作が「伝説」です。2曲ともキリスト教の故事を音楽化した作品です。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.553594 |
悪魔的超絶技巧に満ちた「スケルツォと行進曲」は埋もれた名曲の横綱クラスです。アクロバット的要素が並ではないためか、ホロヴィッツやリヒテルなど一部のピアニストが取りあげてはみたものの、誰も後に続かないという可哀相なド迫力曲です。一方、第3曲が永遠の定番といえるほど有名な「愛の夢」は、オマケ視されがちな第1、2曲を含めて改めて注目しましょう。やはり円熟したピアノ技法や和声展開は第一級の名品です。多くの女性客を失神させ、おセンチの演出にかけては右に出るもののないリストですが、そのハズカシイまでに確かな職人芸が、ここに濃縮されています。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.553595 |
リストの編曲は、原曲をピアノで弾けるように直すといった単純な編曲行為を越え、独自の展開を加えた美しいピアノ曲へと昇華している場合が多々あります。この編曲集の中でも「おとめの願い」は華麗な変奏曲として生まれ変わり、「私のいとしい人」はショパンの抒情とリストの書法が極美の融合を遂げ、「バッカナール」ではグロテスクな土俗性が加わっています。さらに、「献呈」では愛の賛歌が壮麗なピアノ技巧で高らかに謳われ、「春の夜」では原曲を倍の長さに拡大してドラマティックな世界を創り上げています。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.553656 |
リストは、スター街道を走る事に疲れ、愛児に次々と先立たれた50才頃から宗教的なものへと傾倒して行きます。その心が実に多くの宗教的作品を生み出しました。いずれも透明感にあふれ、孤高の美と哀しみを歌う絶品ぞろいで、知られざるリストの一面として近年評価が高まっています。ピアノ作品としては「都と世界に」「聖ドロテア」などが充実しており、「スターバト・マーテル」「アレルヤ」等は名技的に盛り上げてちょっと俗っぽい宗教世界を描いています。なお静謐な「コラール集」の独自の和声処理は注目です。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.553659 |
リストはシューベルトの歌曲をこよなく愛していました。そしてその「愛」は、好きな曲はピアノで弾きたいというピアニストの自然な想いのままに「編曲」という実を結びました。編曲といっても、ただ単にピアノ伴奏部と歌の旋律を一緒に弾くというだけではなく、原曲の内容を咀嚼してさらに効果的なピアノ表現が付け加えられています。そのため、曲によっては多少厚化粧風にはなったものの、立派な「ピアノ音楽」として生命を得たのでした。ロシアのベテラン・ヤブロンスカヤは実におおらかな構えで14曲を奏でています。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.553062 |
「詩的で宗教的な調べ」は、フランスの詩人ラマルティーヌの同名の詩集に基づいて作曲されました。リストのむせかえるような浪漫性と共に宗教性が色濃く反映された作品で、第3曲の「孤独の中の神の祝福」は神秘的瞑想の境地にまで至っていると言われています。リストの子供ダニエルは、肺病のため父親の腕に抱かれながら早世しました。この悲しい経験が生み出した音楽が「死者たち」です。最初は合唱曲でしたが、ピアノ曲へと編曲され、変わらぬ悲しみを伝えています。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.553073 |