【NEWS】 e-onkyo music アルバムランキングで1位を獲得しました! (2017年8月10日) mora, mysoundほか各ハイレゾサイトで配信開始しました! (2017年9月1日) ベテランから新進指揮者まで、 現代の音楽シーンを代表する指揮者たち10人の名演 2017年に創立30周年を迎えたクラシック音楽レーベル・NAXOSの 「ハイレゾ限定」コレクションが登場。 NAXOSレーベルで100枚以上のアルバムリリースを数えるベテラン指揮者から、 2010年代に本格デビューした「ハイレゾ世代」の新進指揮者まで、 いまをときめく世界的指揮者10人の名演を24bit/96kHzでお届け。 マリン・オルソップ指揮の「新世界より(ドヴォルザーク)」 ピエタリ・インキネン指揮の「交響曲(シベリウス)」ほか、 各ハイレゾサイトでもランキング入りした人気録音の数々を収めた、 垂涎もののアルバムです。 30周年を迎えたNAXOSの、そして2000-2010年代の音楽シーンを代表する 現代の名指揮者たちの「いま」をご堪能ください。 |
■ 収録楽曲:
■ 収録楽曲解説 Tr.5-9 アントニ・ヴィト ×ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団 ヤナーチェク:シンフォニエッタ(全楽章) 2002年から10年以上にわたりワルシャワ・フィルの芸術監督を務めたアントニ・ヴィトは、祖国ポーランドやロシア・東欧系のレパートリーのみならず、フランス音楽のスペシャリストとしても知られ、NAXOSだけでも100タイトル以上の録音を残してきました。こう書くと「職人的」な指揮者を想像されるかもしれませんが、ヴィトの魅力は決してそれにとどまらないことが、手兵ワルシャワ・フィルとの音楽的感興に満ちた「シンフォニエッタ」を聴けばお分かりいただけることでしょう。第1楽章のファンファーレでは、一音一音の響きまで計算され尽くした5音音階のメロディが印象的。続く楽章でも、独立を勝ち取った祖国への愛国心を胸に飛翔するヤナーチェクのイマジネーションをファンタジックに描き出すと同時に、各パートをしっかり鳴らして彫りの深い音楽を造形していきます。村上春樹の小説に登場して有名になった「シンフォニエッタ」ですが、その決定版のひとつに数えられる名演です。 ★収録元アルバムはこちら Tr.10-12 ヴァシリー・ペトレンコ ×ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団 ショスタコーヴィチ:交響曲第2番 ロ長調 「十月革命に捧ぐ」 (全楽章) ヴァシリー・ペトレンコは1976年、サンクトペテルブルク生まれ。30歳で首席指揮者に就任したロイヤル・リヴァプール・フィルとのショスタコーヴィチの交響曲録音は、NAXOSきっての人気シリーズのひとつです。第2番は十月革命の10周年を記念して作曲され、単一楽章の小規模な交響曲でありながら、若きショスタコーヴィチによる前衛的な手法が盛り込まれた聴きどころ満載の作品。最弱音ではじまる序奏での地底をうごめくような混沌の世界から一転、中間部ではどこまでもクリアな響きとナイフのように切れ味鋭いリズムで、緊迫感みなぎるドラマへと切り込んでいくペトレンコ。ショスタコーヴィチ合唱指揮コンクールで優勝し、オペラ指揮者としても研鑽を積んできた俊英は、レーニンを讃えるクライマックスの合唱も壮大なスケールで聴かせてくれます。27声部が錯綜する有名なウルトラ対位法のセクションでは、混濁なく細部まで見通すことができるハイレゾならではの醍醐味を味わってください。 ★収録元アルバムはこちら Tr.13-15 準・メルクル ×ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団 ドビュッシー: 前奏曲集(ブレイナー編)~亜麻色の髪の乙女/沈める寺/ミンストレル 準・メルクルは、オペラと管弦楽双方の分野でキャリアを積み、ドイツ作品だけでなくフランス作品の解釈・演奏においても高く評価される存在。2005年から2011年まで音楽監督を務めたリヨン管弦楽団と録音したドビュッシーの管弦楽曲全集は、日本でもベストセラーとなりました。ここに収録されているのは、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団と録音したドビュッシー『前奏曲集』の管弦楽編曲版。NAXOSではおなじみのピーター・ブレイナーの編曲によるもので、オリジナルのピアノ版とはまったく違う趣を持っています。柔和な音色で牧歌的な「亜麻色の髪の乙女」、おとぎの世界に佇んでいるかのような「沈める寺」、おどけたユーモアと夢がはじける「ミンストレル」。精緻な指揮ぶりで幻想的な情景を描いていくメルクルの絵筆は、色彩に対するセンスも抜群。同作品にはコリン・マシューズの編曲によるメルクル&リヨン管の録音もあるので、聴き比べてみるのも面白いでしょう。 ★収録元アルバムはこちら Tr.16 レナード・スラットキン ×フランス国立リヨン管弦楽団 ラヴェル:ラ・ヴァルス フランス国立リヨン管弦楽団とデトロイト交響楽団の音楽監督を務めるレナード・スラットキンは、どちらの楽団とも来日公演を行なっており、サービス精神あふれるライヴを体験された方も多いことでしょう。かつてアメリカの地方オーケストラだったセントルイス交響楽団の演奏水準を飛躍的に引き上げ、一躍全米ビッグ5入りさせるなど、稀代のオーケストラ・ビルダーとしても知られるスラットキン。ここに聴くリヨン管との「ラ・ヴァルス」でも、巧みにギアチェンジしながら起伏に富んだテンポをコントロール、それに応えるオーケストラも表情たっぷりにワルツの輪を回転させていきます。第一次世界大戦や母の死を経験したラヴェルが書いた、幻想的かつ破滅的な性格を持つ「ラ・ヴァルス」。この演奏からヨーロッパ的な退廃よりも、ハリウッド的な夢と虚構を感じるのは、スラットキンの父親がハリウッドで活躍していた指揮者だったからかもしれません。 ★収録元アルバムはこちら Tr.17-19 ピエタリ・インキネン ×日本フィルハーモニー交響楽団 シベリウス:交響曲第5番(全楽章) フィンランド出身、シベリウス音楽院でヨルマ・パヌラ、レイフ・セーゲルスタムらに師事したピエタリ・インキネンは、いうまでもなくシベリウスのスペシャリスト。NAXOSではニュージーランド交響楽団とのレコーディングと、ナクソス・ジャパンの独自企画として日本フィルと共演したもの、2種類の交響曲全集を完成させていますが、ここに収録されているのは、2013年に行なわれた日本フィルとのシベリウス・ツィクルスのライヴ録音。インキネンはゆったりとしたテンポ、見通しのよい透明な響きの中で、各パートの役割を最大限に引き出し、シベリウスのスコアを明晰に音化していきます。それは北欧らしい抒情や雰囲気に頼ることなく、あくまで純音楽的なアプローチによって作品の魅力を伝えてくれるもの。ヴァイオリニストでもあるインキネンだけに、細かい走句でも濁ることのない弦の美しさも格別です。日本フィルが創設者である渡邉曉雄の時代から築き上げてきた「伝統」であるシベリウス演奏に、新たな時代が到来したことを確信させる名演といえるでしょう。 ★収録元アルバムはこちら Tr.20 ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン ×香港フィルハーモニー管弦楽団 ワーグナー: 楽劇「ワルキューレ」~ワルキューレの騎行 2017年4月に29年ぶりの来日を果たした香港フィルを率いていたのが、2012年より音楽監督を務めるヤープ・ヴァン・ズヴェーデン。アムステルダム生まれ、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のコンサートマスターに楽団史上最年少で就任し、その後指揮者に転向。いくつもの欧米の楽団のシェフを務め、2018年シーズンからはニューヨーク・フィルの音楽監督に就任することが決定しています。香港フィルとは2015年より『ニーベルングの指環』全曲録音プロジェクトを進めており、この「ワルキューレの騎行」は2016年1月に演奏会形式で上演された「ワルキューレ」全曲のライヴ録音からの抜粋。歌唱をメインに据えた音楽作りで、オーケストラの演奏には派手な身振りこそありませんが、輝かしい金管と緊迫感に満ちた弦が勇壮なドラマを描き出しています。ズヴェーデンが音楽監督就任時に語った「香港フィルをアジアのベルリン・フィルに育て上げる」という言葉を裏切らない堂々のワーグナー。天駆ける馬にまたがって呼び交わすワルキューレたちを演じる女性歌手陣の見事な歌唱も聴きものです。 ★収録元アルバムはこちら Tr.21-25 ダレル・アン ×楊天堝(ティアンワ・ヤン)×バルセロナ交響楽団&カタルーニャ管弦楽団 ラロ:スペイン交響曲(全楽章) ラロの代表作「スペイン交響曲」は交響曲と名づけられているものの、実質的にはヴァイオリン協奏曲であり、初演者であるサラサーテに献呈された作品です。ここに聴く録音でヴァイオリン独奏を務めるのは、NAXOSにサラサーテの録音を数多く行なっている中国出身の新鋭、ティアンワ・ヤン。そして指揮者はシンガポール出身、ブザンソン国際指揮者コンクール優勝をはじめ数々の受賞歴を持ち、現代音楽やアジア作品の解釈・演奏でも高く評価されるダレル・アン。フランス人のラロがルーツであるスペインに思いを馳せて書いた民俗的な旋律の数々を、ティアンワ・ヤンは濃厚な味つけで歌いつつ、速いパッセージでは切れ味抜群の技で魅了します。その演奏を支えるダレル・アンは、持ち前の明確な指揮ぶりで確固とした枠組みを構築。骨太な音色を持つスペインのオーケストラからメリハリのあるドラマを引き出しています。光が強いほど影も濃い、そんなエキゾティックな情緒をたっぷりと感じさせてくれる快演です。 ★収録元アルバムはこちら Tr.26-29 ジョアン・ファレッタ ×ヴァージニア交響合唱団 ストラヴィンスキー:バレエ・カンタータ「結婚」(1923年版)(全曲) 「結婚」はロシアの農民の婚礼を題材に書かれたバレエ・カンタータで(ストラヴィンスキーいわく描写音楽ではないとのこと)、1923年にバレエ・リュスによって初演されました。4台のピアノと打楽器アンサンブル、独唱、合唱という編成は小規模ながら、ロシア民謡風の旋律と複雑きわまりない変拍子がもつれ合い、かの「春の祭典」にも負けないくらいの迫力を持って聴き手に迫ります。この演奏を指揮するのは、1954年生まれのアメリカ人女性指揮者、ジョアン・ファレッタ。アメリカの近現代作品のスペシャリストであり、幅広いレパートリーをNAXOSで録音しています。「結婚」でも明快な指揮と確かな統率力でアンサンブルをまとめ上げていますが、ファレッタの凄さはそれだけではありません。各パートが錯綜しながら前のめりで疾走するようなスピード感、打楽器的に奏でられるピアノが生み出すグルーヴ感といったら! 聴けば聴くほど興奮し、ハマっていくこと間違いなしの名演です。 ★収録元アルバムはこちら Tr.30 ジャンカルロ・ゲレーロ ×ナッシュヴィル交響楽団 ドアティ:ヘミングウェイの物語 – 老人と海 1954年生まれのアメリカ人作曲家、マイケル・ドアティをご存じでしょうか? 2011年にアルバム『メトロポリス・シンフォニー/デウス・エクス・マキナ』でグラミー賞2部門を受賞、2017年には『ヘミングウェイの物語/アメリカン・ゴシック 他』でグラミー賞3部門を受賞し、今もっとも注目を集める作曲家のひとりです。「メトロポリス・シンフォニー」はスーパーマンをモチーフに書かれた作品ですが、「ヘミングウェイの物語」はアメリカが誇る文豪の小説を音楽で描いた作品。チェロ協奏曲の形式を持つ4つの楽章から成り立っています。第3楽章「老人と海」では、大海原に流れる悠久の時をゆったりと壮大に、大自然と繰り広げられる死闘を緊迫感たっぷりに表現。アメリカの現代音楽に造詣の深い指揮者、ジャンカルロ・ゲレーロ(1969年コスタリカ生まれ)は、音楽監督を務めるナッシュヴィル交響楽団とともに、一つひとつの場面を丁寧に描写しながら、ヘミングウェイの作品が持つスケールを存分に感じさせる音楽を作り出しています。 ★収録元アルバムはこちら |