シュワルツ, ジェラード(1947-)
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ニューヨーク生まれのW.シューマンは現代アメリカ作曲家のなかでもとりわけ人気が高く、吹奏楽ファンの間でも広く知られている人でもあります。彼は全部で10曲の交響曲を書きましたが(と言っても、最初の2曲は作曲家自身が「無きもの」としているため実質的には8曲です)この1948年に書かれた第6番は単一楽章で書かれながらも、極度に複雑なリズムと暗い色調を備えた取っつきにくいもの。実際、ダラスでの初演は失敗してしまったのですが、その対位法を駆使した作曲技法には驚くべきものがあります。作曲家自身が吹奏楽に編曲した版が良く知られる「ニューヨーク三部作」はもともと18世紀後期のアマチュア作曲家、ウィリアム・ビリングズの書いた讃美歌を基にしたもの。そのせいか、とても聴きやすく愛国心に溢れた曲想になっていて、吹奏楽版も含めて、彼の代表作とも言える作品になっています。1943年に初演された「戦争時の祈り」は題名の通り沈痛で美しい音楽です。(2010/01/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559625 |
「古典的な形式」ともいえる交響曲というジャンルで、正面勝負の作品を10曲も作曲したということ自体が物語るように、W.シューマンの音楽に前衛的な要素は希薄です。もっとも心地よいだけの安直さに満ちているかといえばそうでもなく、むしろ辛口でシリアスな作風といってよいでしょう。といっても、やたら難解なわけでもなく、緩急の対比がしっかり効いた構成、楽器群ごとのコントラストが明瞭でよく鳴るオーケストレーションは、大変耳に馴染みやすいものです。特に第7番の第4楽章や第10番の第1楽章のような、「これぞアメリカ!」といいたくなるような、急速楽章での弾けるようなリズムの饗宴は、ウキウキするような楽しいものです。(2005/12/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559255 |
NAXOSの人気シリーズ、W.シューマンの交響曲集も今作が最終巻となります。このアルバムのメインは大編成のオーケストラを用いた交響曲第8番です。1962年10月4日にリンカーンセンターでバーンスタイン&ニューヨーク・フィルによって初演された3つの特徴的な楽章からなる作品です。ゆったりとした第1楽章は、過去のいくつかの自作を引用しながら、ハープ、ピアノを含む印象的な音色を交え少しづつ熱を帯び、金管楽器の咆哮によるクライマックスを迎えます。そのまま休みなしで続く第2楽章も、1950年作曲の弦楽四重奏曲第4番のメロディを用た息の長い旋律が歌われます。そして快活な最終楽章が続きます。ここではピアノや打楽器が縦横無尽に活躍し、多彩な音色で耳を楽しませてくれます。彼の素晴らしい管弦楽法を体感する一瞬です。モダンな響きの中にどことなく懐かしさを纏った音楽です。長大な「夜の旅」も陰鬱な音楽ではありますが、やはりどこか郷愁を誘う部分もあり、何とも魅力的な作品です。最後のアイブズの変奏曲の編曲版は原曲ともども有名です。アメリカと銘打たれていますが実はイギリス国歌。それもかなり歪曲されていますけどね・・・。(2010/04/21 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559651 |
「素晴らしき想像力と鋭敏な感性を備えた音楽家、かつ高度な職人芸、彼の作品はアメリカのレパートリーの核心であるべきです。」と指揮者シュワルツに絶賛されたジョーンズ。交響曲第3番は彼自身によると、「深い峡谷を覗き込んだ時の目がくらくらするような魔法の瞬間を捉えたかった」とのこと。パオ・デュロ・キャニオンは「テキサスのグランド・キャニオン」と呼ばれる名勝地。確かに野性的で魅惑的な音楽です。テューバ協奏曲はソリスト、シアトル響首席チューバ奏者オルカのために作曲されたもので、オルカ自身もこの曲を大変気に入っていて、凄まじいばかりの熱演を披露してくれています。(2009/04/22 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559378 |
当盤のメインを張るのは、ショスタコーヴィチが歴史的・政治的題材を直接的に取り扱った2曲のオーケストラ曲2題です。生涯にわたり、芸術家としてのあり方や作品の内容について、政治体制との化かし合い、騙し合いを繰り返しつつも、芸術的な実りの多い成果を遺した、この大作曲家の晩年の作だけに、権力の御用達としての顔を見せつつも、一筋縄ではない内容の深みを持っている作品と申せましょう。内容の深読みをするのもよし、純粋にカッコいいサウンドに酔うのもよし、演奏、録音機会は今ひとつ少ない曲たちですが、ショスタコーヴィチ鑑賞の醍醐味が凝縮されている逸品です。(2006/05/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557812 |
新ロマン主義としての立場を旗幟鮮明にしていたダイアモンドですが、「交響曲第1番」や「ヴァイオリン協奏曲第2番」は、どちらかといえば新古典主義的な作風が支配的で、簡潔な形式の中で手際よく表現されている明朗快活な曲想と、スパイスの効いたオーケストレーションが聴きものです。一方、幻想曲との言明の通り、自由な形式による「巨大な部屋」は、行き違いで投獄された体験に基づく、E.E.カミングズの戦争小説にインスパイアされた作品ですが、こちらではより生々しい表現が前面に出てきており、ゆったりとした流れの中で繰り返される、情感のうねりが静かな感動を誘います。(2003/09/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559157 |
クラシック音楽には、色々と定番といってもよいジャンルがありますが、「葬送行進曲」というジャンルは、異彩を放っています。死は様々な感情を人々に起こさせる、人生最大のイベントの一つであり、芸術家にとってもインスピレーションの源泉となるからでしょう。第2次大戦のムードが反映された、ダイアモンドの第2交響曲の第1楽章もその優れた一例で、荘重さと深みを兼ね備えた楽想は、ダイレクトな感動を誘います。対極的に生気と活力に溢れる終楽章との対比も見事です。また、精神物理学の創始者フェヒナーの思想の影響を受けた第4番も、ピアノを加えた楽器編成が効果的な、聴き応えのある作品です。(2004/08/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559154 |
ダイアモンドは、バーバーやハリス、ピストンらと同様、20世紀の音楽界において常にロマン的であることを保持する音楽を書き続けてきた人物です。まずお薦めは「交響曲第3番」。第一楽章冒頭を聴けば誰でも嬉しくなってしまう、リズミカルな楽想のわかりやすさはダイアモンドの真骨頂。第三楽章のドラムの大活躍も一聴の価値ありです。それと比較すると「詩篇」はずっとシリアスで、モントゥーやストコフスキーらの大指揮者も取り上げた、祈りに満ちた佳品。ヨー・ヨー・マのために書かれた「カディッシュ」は、ヘブライの死者への祈りの意味。ここではチェロの巨匠シュタルケルがソロを務めます。(2004/09/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559155 |
なんといっても興味深く、かつ面白く聴けるのは、あのリンカーンによる世紀の「ゲティスバーク演説」に、音楽をつけてしまった「この聖なる地」でしょう。荘重な序奏からしてワクワクさせられ、厳かな演説開始部、その後怒涛のオーケストラ間奏部や緩徐的な部分など、あの手この手を効果的に取り混ぜ、最後はやりすぎなぐらいの圧倒的クライマックスを迎えます。こんなにカッコいい音楽をつけてもらって、リンカーンも本望のことでしょう!? 同じく奴隷解放運動に関連した小説「アンクル・トムの小屋」を下敷きにした、バレエ「トム」のための音楽も、魅力的なリズムと演奏効果に富んだ佳品です。(2004/06/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559156 |