Home > CD & DVD > Labels > Naxos
レーベル別検索
Search results:6603 件 見つかりました。
自己の作品の完成度に対して、非常に厳しい態度を取っていたブラームス(1833-1897)は、18歳の頃に書いたチェロ・ソナタを完全に破棄してしまいます。その後も紆余曲折を経て、最終的に残されたのは、1865年に完成された第1番のチェロ・ソナタと、その後21年を経て書かれた第2番の2曲のみ。どちらの作品もチェロには高い技術が求められるのと同時に、ピアノ・パートも極めて精緻に書かれていることで知られています。幾度かの逡巡の末、緩徐楽章を削除して3楽章形式として完成させた第1番は、少しだけ冷たい雰囲気を持つ仄暗い第1楽章で始まります。音符たちが踊るような第2楽章、ブラームスらしい対位法を駆使した第3楽章と、見事な手法が際立つものです。それに比べ第2番は、冒頭から溢れる自信が感じられる美しい旋律で始まり、美しい第2楽章と、さざめく心が映し出された不安気な第3楽章を経て、民謡風な優しい終楽章で曲を閉じるという、全体的に余裕が感じられる曲となっています。この2つの曲間を埋めるかのように、ここでの演奏家たちが編曲した5曲の歌曲のチェロとピアノ版が置かれているところが、このアルバムの見事なところでしょう。ブラームスの歌曲は、チェロで演奏することでまた違った美しさが溢れ出すのです。(2015/11/25 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.573489 |
ブラームスは1862年にウィーンへ赴き、ウィーン音楽院で教える傍ら作曲に集中します。1863年からはジンクアカデミーの指揮者に就任、バッハのカンタータを演奏するなど合唱の分野でも力を発揮しました。この「ドイツ・レクイエム」はブラームスの様々な思いが込められた作品であり、彼が魅了されていた16世紀から17世紀作品の影響が強く感じられる緻密な対位法が用いられています(典礼音楽としてではなく、あくまでも個人的な作品であるが故に「キリストの復活」に関わる部分は取り除かれています)。作品は1869年に完全な形で初演されましたが、その2年後にはブラームス自身が編曲した2台ピアノ伴奏版に拠ってイギリスでも初演されています。今回の録音は、その時のヴァージョンと同じ形で行われましたが、歌詞はララ・ホガードが作成した英語版を使用、英語の発音が慎ましい美しさを呼び起こします。(2019/09/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.573952 |
ブラームス(1833-1897)の「ドイツ・レクイエム」は1869年に作曲された宗教曲です。曲自体は1857年にシューマンが死去した時に構想されたと言われていますが、実際には1865年に彼の母が死去したことで完成に至りました。通常、カトリック教会のレクイエムはラテン語で歌われますが、この曲はブラームス自身が選んだテキスト(ルターが訳したドイツ語版聖書など)を用いて、全てドイツ語のテキストで書かれています。ブラームス自身は、この作品を教会で歌うのではなく、演奏会用として考えていて、テキストからは「キリストの復活に関わる部分」が外されているところも興味深いものです。穏やかな第1曲のメロディが全般に使われながらも、全体にポリフォニックで極めて構造的に書かれた中身の濃い音楽です。演奏しているのは、既にブラームスの交響曲全曲をリリースしているオルソップ。美声で知られるステファン・ゲンツと1990年生まれの新鋭ソプラノA.L.リヒターのソロが、ライプツィヒMDR放送交響楽団と合唱団の渋い音色に花を添えています。(2013/10/23 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.572996 |
コントラバス奏者を父とし、ハンブルクで生まれたブラームス(1833-1897)。彼は幼い頃からピアノの才能を示し、10歳の頃から家計を助けるためにレストランや居酒屋でピアノを演奏したと言います。そんな彼、若い頃から自身の作品については懐疑的であり、かなりの数を破棄してしまいました。この「ドイツ・レクイエム」も24歳の頃に構想されるも、なかなか完成することはなく、ずっと仕舞われていたのですが、1865年に彼の母が死去。これが引き金となり、ようやく全曲が完成したというものです。初演2年前の1867年、出来上がっていた3つの楽章のみが試演されましたが、聴衆の反応は最悪であり、毒舌批評家ハンスリックも皮肉めいた批評を書きました。しかし、ブラームスは諦めることなく作曲を続け、何度も試演を繰り返し、1869年にようやくライネッケ指揮、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団により全曲が初演され、この曲の真価が知られるようになったというものです。曲はご存知の通り、ドイツ語のテキストが用いられ、随所に高度な対位法が使われた壮大かつ深淵なもの。ここでは大曲を得意とするヴィトが絶妙のタクトで、全曲を纏め上げています。(2014/05/28 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.573061 |
第56回ハエン国際ピアノ・コンクールを制した若きピアニスト、崎谷明弘。彼は1988年西宮生まれの神戸出身、6歳からピアノを始め、ブゾーニ国際など数々のコンクールで受賞歴を持っています。パリ高等音楽院(CNSM)で研鑽を積み、帰国後も東京藝術大学大学院に進学、修士課程を首席で修了。2015年春からは博士後期課程に進学し、さらなる研鑽を積むという凄腕です。まあ、現代の若手ピアニストは多くのコンクール歴を持つのが割と普通ではありますが、なんと言っても彼の凄いところはその音楽性と、ユニークな個性、そしてすでに獲得しているファンの多さに尽きるのではないでしょうか。たとえば彼の演奏するブラームスを聴いただけで、そのカリスマ性に納得いただけるはずです。一つ一つの音を噛みしめるかのような深い打鍵、そして生まれる美しい音。これがドビュッシーになると一転、まるでビロードの布で撫でられたかのような優しい肌触りが楽しめるのです。コンクールの課題曲であったローマンの「ガイエーナ:ハエンの10の風景」でのミステリアスな響きも聴きものです。この才能、聞き逃すべからず!(2016/01/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.573502 |