シアトル交響楽団
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ハワード・ハンソンはアメリカの作曲家、指揮者です。保守的な作風で知られ、とりわけ北欧文化を好んで題材にするため「アメリカのシベリウス」と呼ばれることもあります。彼は25歳の時に、交響詩「夜明け前」を作曲、この曲がアメリカ・ローマ賞を受賞したことで、イタリアに留学するという栄誉を受けました。その時にレスピーギにも管弦楽法を学び、その時に作曲されたのが、この第1番の交響曲と「ベオウルフの哀歌」を含む一連の作品でした。交響曲第1番「ノルディック」はまさにシベリウスの作風を継承したものであり、穏やかさと勇壮さを兼ね備えています。また「ベオウルフ」とは、イギリスの長編詩に登場する英雄の名で、ハンソンは緊張感溢れる見事な音楽を付けています。(2011/11/16 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559700 |
第1集(8.559700)を聴いてもわかるように、ハンソンはアメリカの作曲家とは言え、その根底にはまるで「シベリウスの血」が流れているかのようです。この第2番の交響曲は彼の最も有名な作品ですが、ここでもその傾倒ぶりがよくわかります。冒頭の抒情的な弦の扱いや、独特の和声、そしてホルンのファンファーレ。これらはまさに北欧由来の音楽と言っても過言ではありません。しかし、聴き進めるにつれて、もっともっと現代的で広がりのある世界に包みこまれていく快感を味わえるのがハンソンを聴く楽しみなのかもしれません。「ルクス・エテルナ」ではパレストリーナへの関心が伺われます。1957年に作曲された「モザイク」は、指揮者ジョージ・セルのために書かれたもので、ハンソンが愛した変奏曲形式が用いられています。全編重厚な弦の響きに覆われた豊かな音楽です。(2011/12/14 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559701 |
数多いアメリカ音楽の中でも、最も重要な位置を占めるハンソンの交響曲シリーズ。今回は第3番をお届けいたします。この曲は1936年から1938年に書かれた作品で、ハンソン特有の「北欧らしさ」も存分に備えた美しくも雄大な風情を持っています。4楽章の定型で書かれていて、もちろんアメリカの自由な空気感も感じられ、冒頭からわくわくするような(まるでシベリウス?)響きが感動を呼びます。曲がアジタート(激しく)に転じてからは一層ドラマティックになり、のどかな第2楽章では深呼吸したくなるほとの美しさを感じられるでしょう。もう1曲は、自身のオペラから編曲した「メリー・マウント」組曲です。悲劇的な内容を持つ作品で、音楽も極めて雄弁。難解さを配した活力漲る作品です。(2012/01/18 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559702 |
アメリカ音楽界に確固たる地位を築き、作品も評価され、順風満帆の人生を歩んでいたハンソンですが、1943年の父の死にはかなりのショックを受けたようです。その苦悩を乗り越えて書き上げられたのが、この交響曲第4番「レクイエム」。もともと抒情的な彼の作風ですが、ここでは一層ロマン主義に回帰し、深い精神性に満ちた曲を描きだしました。第2楽章以外はレクイエムの典礼文を用いた感動的なもので、交響曲というよりもカンタータとしての色合いが強くなっています。彼はこの作品でピューリッツァー賞も獲得しています。第5番は単一楽章の交響曲で、タイトル通り神聖な雰囲気を醸し出しています。彼が世に出るきっかけとなったクーセヴィツキーのために書かれたエレジーも、深い悲しみを湛えた一遍の叙事詩です。(2012/02/15 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559703 |
「アメリカのロマンティスト」ハワード・ハンソンの最後の2つの交響曲は、彼の作曲のキャリアにふさわしい結論を提示するかのようです。第6番はニューヨーク・フィルの創立185周年のシーズンを記念して委嘱された作品で、レナード・バーンスタインに捧げられています。印象的な3つの音によるモティーフが全曲を支配するロマンティックな作品で、第2楽章の冒頭のスネアドラムは新しい時代の到来を予感させる胸躍る音楽です。ナザレ大学からの委嘱作である「キリストの光」は、ハイドンとヘンデルの主題による変奏曲を書いて欲しいと依頼されたものですが、ハンソンは聖書から「光」についてのテキストを選ぶという独自の作品で応えました。第7番は実質カンタータとも言える美しく印象的な曲。81歳の作品ですが、創作意欲は全く衰えることなく、美しいメロディが次から次へと溢れ出す壮大さが魅力です。時代遅れと評される事も多かった作曲家ですが、自らの作風を貫いた姿勢は天晴というほかありません。(2012/02/15 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559704 |
タイトルもなく、楽章が単なる「アレグロ」だったりと、ほとんど18世紀のような交響曲に拘り続け、調性の枠組みで作曲をするということは、安直なことかといえば否、むしろ茨の道といえましょう。独特の快活さを持つ急速楽章と洗練された美しさに貫かれた緩徐楽章には、確かな個性の刻印があり、当たり前すぎる形式で独自の内容を表現するという離れ業をやってのけているのが、ピストンなのです。例えば第2番の第2楽章、アダージョでの美しい歌の数々をお聴きくだされば、そのことを感得していただけるのではないでしょうか。また、全曲を通じてオーケストレーションの職人芸の確かさは特筆ものです。(2003/12/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559161 |
ミネソタ大学創立100周年記念のために作曲された交響曲第4番は、いわばミネソタ讃歌ともいうべき内容を持っているといってよいでしょう。全編がポジティヴな活気に満ちあふれ、リズムとオーケストレーションの多彩さは、目を瞠るばかりです。カントリー音楽の引用も登場しますが、ご当地っぽい響きが随所に聴かれるのも魅力の一つです。そしてさらに素晴らしいかもしれないのが「カプリッチョ」! たった10分の小品ですが、この中に静から動まで、ハープという楽器のあらゆる魅力が濃縮還元されており、聴けば必ずこの楽器のもつ豊かな可能性を再認識するという、目からウロコの大傑作です。(2003/06/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559162 |
1920年代、ドイツの音楽界で目覚しい活躍をしていたヒンデミット(1895-1963)。彼の創造性は多くの若い作曲家、芸術家を牽引し、戦後の音楽界に新風を齎していました。そんなヒンデミットですが、1936年10月にバレエ・リュスのダンサー、振り付け師として活躍していたレオニード・マシーンから作品を依頼されます。ヒンデミットはイタリアのサンタ・クローチェ教会を訪れ、そこにあった壮麗なフレスコ画に描かれた"アッシジの聖フランチェスコ"の姿に多大なる感銘を受け、この物語をバレエにすることをマシーンに提案します。元々は裕福な商人の息子であったフランチェスコが、様々な体験を経て宗教へ目覚めていく姿を描いた一連の音楽は、彼らしい管弦楽法による叙情とエレジー、そして荘厳な物語を紡いでいきます。ヒンデミットは後年、この全曲の中から5曲を選び出し、若干のオーケストレーションを変更した3曲からなる「組曲」を作りました。現在はこちらがしばしば演奏されていますが、やはり全曲を聴くことで、作品への理解が深まることは間違いありません。弦楽オーケストラのための5つの作品は、オーケストラのための「練習曲」であり教育用として作曲されましたが、曲の出来は素晴らしく、単独で聴いても、決して聴き劣りするものではありません。(2014/08/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572763 |
フォーレ(1845-1924)の優しく流麗な音楽は、ラヴェルやサン=サーンスとはまた違った肌触りを持っています。ここに収録された作品は、比較的珍しいものが多く、例えば本来ピアノ連弾版として書かれた組曲「ドリー」は、アンリ・ラボーがオーケストラ用に編曲した版を使い、もともとの精緻で愛らしい雰囲気を存分に生かした、躍動感溢れる音楽として描いています。パヴァーヌも、あまり聞くことのない合唱付きヴァージョンが選ばれています。ソロを担当しているのは、各々オーケストラの首席奏者であり、ここを聞くだけでもオーケストラの技術の高さを存分に味わうことができるでしょう。全てにおいて満足のいく素晴らしいフォーレです。(2014/07/23 発売)
レーベル名 | :Seattle Symphony Media |
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カタログ番号 | :SSM1004 |