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Grand Piano: アルバム一覧

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    カレーニョ:ピアノ作品集(エーラー)

    ベネズエラのピアニスト、テレサ・カレーニョ(1853-1917)は幼い頃から神童として名声を博し、その才能は、かのアントン・ルービンシテインやゴットシャルクからも称賛されました。彼女はアメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア全域でコンサートを開催しましたが、そのどれもチケットは完売。エイブラハム・リンカーンの御前演奏をしたことでも知られています。また1876年には何とオペラ歌手としてもデビューするという離れ業をやってのけます。プライヴェートでも4回の結婚歴を持つ彼女、忙しい生活の合間にいくつかの作品を書きあげていて、このアルバムではその中の一部を楽しむことができます。作風自体は過去の作曲家の模倣に近いものもありますが、「悲歌」や「夢想」での儚げな感性に満ちた旋律はやはり独特で、どれもが彼女の心情を反映しているかのようです。(2013/12/18 発売)

    レーベル名:Grand Piano
    カタログ番号:GP660

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    カロミリス:ピアノ独奏曲全集(ショーズ)

    オスマン帝国出身、イスタンブール、ウィーン、ウクライナのハリコフを経由して、28歳の時にアテネに定住し、近代ギリシャ音楽の発展に寄与した作曲家カロミリス。“現代ギリシャ音楽の父”と讃えられますが、カロリミス自身はワーグナーとリムスキー=コルサコフを支持していたため、その作品にはロマン派風の響きと、ロシア国民楽派風の豊かな響きが入り混じっています。ピアノ作品は決して多くありませんが、「バラード」や「狂詩曲」と題された初期の作品は、タイトル通りショパンやリストの影響が強いものの、後期の作品はカロミリスが後半生に熱意を注いだ「ギリシャ民謡研究」の成果ともいえる独特なリズムが用いられた前衛的で独創的なテイストで書かれています。/(2017/10/27 発売)

    レーベル名:Grand Piano
    カタログ番号:GP748

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    クヴァンダル:ピアノ作品全集(クノップ)

    20世紀初頭のノルウェーに生まれた作曲家ヨハン・クヴァンダール。実は彼の父は、当時ドイツとノルウェーで活躍、その作品が高い評価を受けていたダーヴィド・モンラード・ヨハンセンですが、息子であるクヴァンダールは「親の七光り」で評価されることを嫌い、父方の姓を名乗らなかったという人です。彼は1937年から1942年まではゲイル・トヴェイトに師事、1942年から44年までウィーンでヨーゼフ・マルクスから作曲を学びましたが、戦後はノルウェーに戻り、この地の音楽大学でオルガンを学びました。作曲家として活動を始めた初期の時代は、他の同時代の作曲家たちのように、古典的なフォームでノルウェーの民俗音楽を取り入れた明快な作品を書いていましたが、1952年から1954年に住んだパリで、ナディア・ブーランジェに師事、またバルトーク、ストラヴィンスキー、メシアンたちの音楽に触れることで、彼の作風も大きな転機を迎えます(とは言え、この時代の作品は無調の傾向が見られるものの、電子などの前衛的な手法は用いていません)。晩年は独自の手法による調性感に基づく作品に、民俗的な要素を取り入れた神秘的な作品をいくつか作曲、最後の作品である「ピアノ協奏曲」は壮大な楽想が愛されています。このアルバムには、彼のピアノ独奏曲を全て網羅。初期の「ソナチネ」から晩年の作品「モザイク」まで、面白い曲が並びます。(2016/12/16 発売)

    レーベル名:Grand Piano
    カタログ番号:GP739

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    グヴィ:4手ピアノのためのソナタ集 Op. 36, 49, 51 (ナウモフ/Yau Cheng)

    19世紀フランスの作曲家テオドール・グヴィ(1819-1898)。しかし彼が生まれた頃、生地はドイツとフランスの係争地帯に属していたため、フランス国籍を取得できず、希望していたパリ音楽院に進学することができませんでした。結局ドイツで個人的に勉強を続け、そのまま作曲家として活動を始めたのですが、その作風も、ドイツ風とフランス風の中庸であり、没後はそのまま忘れられてしまったという人です。そんな彼の作品は交響曲をはじめ、声楽曲、そして器楽曲など多岐にわたりますが、そのピアノ曲の多くは4手のために書かれています。1860年台に書かれたこの3つのソナタは、エレガントな風情を持つもので、フランスに憧れたグヴィといえども、作品にはシューベルトやシューマンの影響が現れているようです。すっかり忘れられてしまった作曲家ですが、これらの作品には紛れない独創性が感じられます。(2014/11/26 発売)

    レーベル名:Grand Piano
    カタログ番号:GP676

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    クーラ:ピアノ作品全集(ジョンソン)

    シベリウスに学んだフィンランドの作曲家、クーラのピアノ作品全集。貧しい家庭に生まれ、苦学ののちパリへの留学を経て身を立てたクーラは、フィンランドの伝統音楽や風土を取りこみ、その国民性といえる内なる情熱をも感じさせる作風で、シベリウスに続く世代の作曲家として広く人気を集めましたが、わずか35歳にして宴の席で酔った兵士と口論になり撃ち殺されるという、悲劇的な死を遂げました。神秘的なおとぎ話の世界、幸福を心の中でかみしめるような「結婚行進曲」、高揚感をゆっくり大きく高めていく「祝典行進曲」、フォリアに似ていながら不安定な和声進行が妖しい魅力を放つ「羊の踊り」。どれもが個性的で愛らしく、多くの人に受け入れられる作品です。イギリス出身のアダム・ジョンソンは、ピアニストとして活躍する傍ら、指揮者としてロンドンのノーザン・ライツ交響楽団の音楽監督を務め、作曲家としても多くの作品を発表する才人。クーラの作品に寄り添った、美しい演奏を聴かせてくれます。(2018/11/16 発売)

    レーベル名:Grand Piano
    カタログ番号:GP780

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    クーラウ:ピアノ・ソナタ集 Opp. 8a, 127/ピアノ・ソナチネ Op. 20, No. 1 (リュール)

    ドイツに生まれ、デンマークで活躍したクーラウ。デンマークでは初期ロマン派の最も重要な作曲家とされ、今日ではフルート作品が最も親しまれていると共に、「デンマークのベートーヴェン」の異名を持ちます。またこのアルバムにも収録された「ソナチネ」Op.20-1は、「ソナチネ・アルバム」第1番として世界中のピアノ学習者に親しまれているものです。しかし、ショパンのエチュードを思わせる深い表情を湛えたOp.127のソナタを聴くと、その非常に洗練された内容にこの作曲家に対する認識を新たにすることでしょう。また今回が初録音となるOp.8のソナタでは、技巧的には未完成ながらも、より静かで奥深い側面を垣間見ることが出来ます。ピアニストのリュールはクーラウと同じくドイツ北部の街ユルツェンの生まれ。彼自身幼いころに親しんだ「ソナチネ」の作曲家に深い共感を持って臨んでいます。(2018/12/14 発売)

    レーベル名:Grand Piano
    カタログ番号:GP797

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    クラーマー:アングロ=カレドニアンの旋律と変奏曲/ピアノ・ソナタ集 Op. 25, No. 2, Op. 27, No. 1/ジーグ(ナポリ)

    ヴァイオリニストの父親の下、マンハイムで生まれ、3歳の時にロンドンに移住。その頃ちょうどロンドンにやってきたクレメンティにピアノの指導を受けたというヨハン・バプティスト・クラーマー(1771-1858)のピアノ作品集です。師と同じくピアノ製造者と音楽出版者としても成功し、彼の制作したピアノは現在でも一部の愛好家の間で人気を誇っています。彼の書いた「実際的ピアノ技法大集」は、後にハンス・フォン・ビューローが改訂し、これも現在「クラーマー=ビューロー練習曲」として実際に用いられています。ベートーヴェンの友人でもあり、当時の最高のピアニストとして名を馳せていた彼の作品は、適度な遊び心と活発さ、ベートーヴェンにも似た堅固さなど、当時の良いものを全て含んでおり、聞きごたえもたっぷりです。指の鍛錬としても、観賞用としても、もっと演奏される機会が増えてもよいのではないでしょうか。(2015/12/23 発売)

    レーベル名:Grand Piano
    カタログ番号:GP656

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    グラス:グラスワールド 1 - ピアノ作品&トランスクリプション集(ホルヴァート)

    20世紀の音楽における新しいジャンルの中に「ミニマル・ミュージック」というものがあります。小さな音形を繰り返しながら、少しずつ変化をしていくというこの音楽。この形式を確立させた作曲家の一人がこのフィリップ・グラス(1937-)であり、これは後世の作曲家たち…クラシックのみならず…にも大きな影響を与えたのでした(グラス自身は次第に作風を進化させ、初期の禁欲的なものから増大、複雑化していき、最終的にはミニマルと決別してしまうのですが)。冒頭に置かれた「グラスワークス:オープニング」は1981年、CBSレコードへのデビュー作品であり、当時のフィリップ・グラスを端的に表すものといえるでしょう。1968年「How Now-どのように今」の印象と比べてみれば、その変化が良くわかるのではないでしょうか。ジャン・コクトーの映画「オルフェ」に触発されて書かれた「オルフェ組曲」はもっと叙情的になっているため、不可思議あ思いに囚われるかもしれません。ニコラス・ホルヴァートによるこのシリーズには多くのピアノ版の初演が含まれます。(2015/03/25 発売)

    レーベル名:Grand Piano
    カタログ番号:GP677

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    グラス:グラスワールド 2 - エチュード第1集、第2集(ホルヴァート)

    1991年から2012年にかけて作曲された、このフィリップ・グラス(1937-)の「エチュード」は、もともとデニス・ラッセル・デイヴィスのためにかかれた6曲の小品が出発点でした。その後、いろいろな折に書かれた全部で20曲のエチュードをまとめ、10曲ずつの2巻に再編し、現在の形になっています。第1巻がテンポ、ピアノ技法の開拓であり、テクニックの開発を目的に書かれたものが集められています。第2巻はそれを更に発展させるとともに、和声の新たな探求、冒険が意図された曲が集結しています。どの作品も複雑な旋律線を持っていますが、それは見事に音楽の流れに組み込まれ、ごく自然に息づいています。グラス自身もお気に入りだというこの曲集、じっくりと楽しんでみてください。(2015/10/28 発売)

    レーベル名:Grand Piano
    カタログ番号:GP690

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    グラス:グラスワールド 3 - メタモルフォーシス I-IV/トリロジー・ソナタ/レイト・グレイト・ジョニー・エース/ソナチネ第2番(ホルヴァート)

    このグラス・ワールド第3集は、アルバムの曲順が時間を遡っていくようにプログラムされています。「メタモルフォーシス」は、カフカの小説「変身」のために書かれた第3番と第4番、エロール・モリスの映画のサントラのための第1番、第2番、第5番が入り混じっています。曲はお馴染みのミニマルで、美しい断片的なメロディーが形を変えながら耳を通り過ぎていきます。ロサンゼルス・オリンピックのための「オリンピアン」、三部作オペラからの編曲であるトリロジー・ソナタ、1968年に書かれたにもかかわらず、すでにミニマリズムの萌芽が見える2つのページ、そしてミヨーの影響があると言われるソナタ第2番。あなたの知らないフィリップ・グラス(1937-)の姿が見えてくるかもしれません。 【既発買】第1集…GP677第2集…GP690(2016/02/24 発売)

    レーベル名:Grand Piano
    カタログ番号:GP691