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Naxos Historical: アルバム一覧

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    ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番、第5番「皇帝」(ギーゼキング)(1939、1934)

    読譜・暗譜を含め、音楽的能力におそらくもっとも恵まれていたピアニストの一人であったギーゼキング。彼にとっては、大曲である協奏曲一つにおいても、曲全体の構成ばかりでなく細部に至るまで、頭の中にネガのようにしっかりと焼き付けられていたと考えられます。その能力は彼の演奏に、音楽が自然に流れ出し、ピシリと完結するという端正さを与えていました。このCDにおける協奏曲においては、オーケストラとの絶妙なアンサンブルが光っており、独奏から合奏、またオケから引き継ぐ際の作為のない滑らかさは、ギーゼキングが、オケ・パートまで完全に掌握していたことを指し示しています。(2006/11/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.111112

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    ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」/チェロ・ソナタ第2番(シュナーベル/ロンドン響/サージェント/ピアティゴルスキー)(1932)

    アルトゥール・シュナーベル(1882~1951)はポーランド南部に生まれ、オーストリア、ドイツ、アメリカでの活動を経てスイスで亡くなったピアニストです。史上初のベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集、ピアノ協奏曲全集の録音を完成、戦前にはベートーヴェン弾きとして、絶対的な評価を得ました。この《皇帝》はその代表盤です。組み合わせはグレゴール・ピアティゴルスキー(1903~76)とのチェロ・ソナタの第二番。ピアティゴルスキーはロシア出身ですがベルリンで活動、両大戦間にはシュナーベル、カール・フレッシュと三重奏団を結成していました。(山崎浩太郎)(2001/10/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110640

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    ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」/ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番(ホロヴィッツ)(1951-1952)

    1941年から52年かけてのホロヴィッツの活動は、彼の超人的なピアノ技巧を印象付ける数々の編曲とその演奏・録音に費やされました。45年の「星条旗よ永遠なれ」47年の「カルメン幻想曲」49年の「ラコッツィ行進曲」と、いずれも技巧の頂点を示す作品群に加え、当然ラフマニノフの協奏曲も含まれました。クーセヴィツキーやコーツと共演したときのようなライヴならではのスリリングさはないにしろ、精緻な技巧と統合力、またカットが少ない(第1楽章のカデンツァ2小節、第2楽章の終わり近く、第3楽章の1セクションのみ)ことから、モノラルながらホロヴィッツの代表録音として最も高い評価を得ています。「皇帝」は義父トスカニーニに頭を抑えられている盤よりも、ホロヴィッツの自在度が勝っています。(2005/10/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110787

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    ベートーヴェン:ピアノ作品集 10 「エロイカの主題による15の変奏曲集」/「7つのバガテル Op. 33」/「創作主題による6つの変奏曲ヘ長調 Op. 34」/他(シュナーベル)(1937 - 1938)

    ベートーヴェンの精髄が、ソナタを代表とする構築性の美にあることはいうまでもありませんが、一方でそこはかとなく書きとめられた小品にも、旋律美などの魅力が見出され、シュナーベルは肩のこらないアプローチでこれらの作品を弾いています。構築性を主眼とするベートーヴェンのもう一つの代表的形式として「変奏曲」が挙げられ、彼はピアノのために21の作品を書きました。それら作品群において、変奏曲を単なる形式変奏の寄せ集めから、性格変奏による融合体とすることに成功しましたが、その頂点として君臨する巨大な「エロイカ変奏曲」を、シュナーベルは揺らぐことなき建造物として表現しています。(2005/07/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110764

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    ベートーヴェン:ピアノ作品集 11 ディアベリ変奏曲/6つのバガテル/ロンド・ア・カプリッチョ 他(シュナーベル)(1937)

    1822年出版商ディアベリは、当時オーストリアとドイツで話題になっていた51人の音楽家たちに、自作のワルツ主題をもとに変奏曲を作ってもらう案を企画しました。依頼を受けた音楽家たちの中には、シューベルトやツェルニー、そして神童ピアニストとして世に出た幼いリストも含まれていました。しかしただ一人ディアベリの申し出を断ったのがベートーヴェンでした。後に考えを変更し、いったんは見捨てた主題をあたかも依頼を受けた他の音楽家たちに対抗するかのごとく、入念かつ音楽性の高い稀なる傑作を書き上げたのでした。シュナーベルの演奏は端正でありながら、各変奏の性格的相違を際立たせており、録音当初より評判を得ています。(2005/09/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110765

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    ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第7番「大公」/他 (ティボー/カザルス/コルトー)(1926 - 1927)

    ベートーヴェンの室内楽曲や弦楽器のソナタを演奏する場合、ともすればドイツの重厚なイメージが先行してしまい、構えた演奏が散見されるところです。しかし実際のところ、緩徐楽章の牧歌的メロディーや、スケルツォ楽章・最終楽章における田園の軽やかな舞踏的ロンドなど、音楽的な「軽み」を帯びた要素が多く含まれています。ティボー、カザルス、コルトーらは、ドイツ楽派が陥りがちなペダンティックな罠から解き放たれ、そうした「軽み」を見事に表現しています。浮きたたんばかりの躍動感あふれる「クロイツェル」の最終楽章こそ、その真骨頂とも言えるでしょう。(2002/11/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110195

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    ベートーヴェン/メンデルスゾーン:フリッツ・クライスラーのヴァイオリン協奏曲録音全集 1(クライスラー)(1926)

    現在も頻繁に取り上げられている愛すべき小曲の作曲者としても有名なクライスラー。しかしながら演奏者としての彼は、曲のイメージから想像される小粋さや洒脱さの枠だけに留まる小物ではありません。卓越した技術、甘い音色、効果的なヴィヴラートを駆使した「雄弁なる技巧家」であり、現代につながるヴァイオリン奏法を開拓した第一人者でした。このCDには古典派、バロック、ロマン派の3時代の作品が収録されていますが、微妙にスタイルを変化させているのが良くわかります。(2000/06/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110909

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    ベートーヴェン/メンデルスゾーン:フリッツ・クライスラーのヴァイオリン協奏曲録音全集 5(クライスラー)(1935 - 1936)

    演奏家のスタイルを大きく「陽」と「陰」に分けるとしたら、クライスラーは紛れもなく「陽」のエネルギーを持ったヴァイオリニストでした。自作の小曲のみならず協奏曲のような大曲でも、彼の演奏スタイルは深遠さを気取るより、曲の持つ晴れやかな要素・外交的な側面、そして明るい詩を表現することに傾斜しています。ベートーヴェンの3楽章ではドイツの牧歌的舞曲を彷彿させ、メンデルスゾーンの2楽章では詩を、そして最終楽章では天真爛漫な彼のショーマンシップが遺憾なく発揮されています。(2002/05/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110959

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    ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番/ブラームス:ピアノ五重奏曲(グールド/モントリオール弦楽四重奏団/コロンビア響/バーンスタイン)(1957)

    様々な逸話に事欠かない天才ピアニスト、グレン・グールド。彼がバーンスタインと共演した際も、テンポや解釈の違いについて多くの諍いがあり(バーンスタインが最終的に若いピアニストに屈したと言われますが)結局予定されていたベートーヴェンの協奏曲全曲録音は完成することがありませんでした。この第2番の協奏曲も聴いてみると、オーケストラのみの提示部は悠然としているのですが、ピアノが入ってくると、その軽やかなテンポにバーンスタインが翻弄されている様がよくわかります。かたやブラームスはまさしくグールドと一体となった音楽です。(2009/11/25 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.111341

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    ベッリーニ:歌劇「清教徒」(カラス/ディ ステーファノ)(1953)

    このCDは、EMIがスタジオ録音した全曲盤の初発売当時のLPを音源として覆刻したものです。マリア・カラス(1923-77)がミラノ・スカラ座のオーケストラと合唱団との共演で録音した、最初の全曲盤でした。芸歴の始まりの頃、トゥーランドット姫やブリュンヒルデを歌うドラマティコだったカラスが、切れ味鋭いコロラトゥーラの技巧を持っていることを初めて披露したのは、49年ヴェネツィアの《清教徒》公演です。至高のプリマ・ドンナ、唯一無二の存在としてのカラスの名を知らしめたその役が、EMIへのデビュー盤ともなったのです。(山崎浩太郎)(2004/03/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110259-60