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ノルマはマリア・カラスが最も愛した役でした。1948年から1965年までの間に92回も舞台で歌っています。このCDは彼女の2回のスタジオ録音のうち1回目のもの。またベッリーニの「ノルマ」の初の全曲録音でもありました。若く瑞々しい声と共感の深いドラマティックな彫込みのカラスのノルマは、歌手としてのカラス、「ノルマ」というオペラ、そしてベッリーニという作曲家、全ての評価を一気に高めたのです。このCDは良質なLPから新たに復刻したもの。本来の密度の濃い音質が蘇っています。余白には20世紀前半の大歌手たちが歌う「ノルマ」名場面集、これも貴重!(2005/04/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110325-27 |
オーケストラの弦楽器でやや控えめな存在であったヴィオラを、「内声の補佐役」から旋律を奏でる楽器へと引き上げた先駆者に、ライオネル・ターティスがいます。さらに前進させ、立派な独奏楽器としてのポジションを確立させた功績は、プリムローズによるところが大きいでしょう。ハイフェッツ、ピアテゴルスキーとのトリオにおけるアンサンブルの力量もさることながら、男性的で朗々とした音質~ことにC線の美しさと、卓越した技巧をもって歌い上げる演奏は、ヴィオラを輝ける存在へと高めたのでした。擬古バロック様式における堅牢性も魅力ですが、「イタリアのハロルド」における天かける自在度と英雄性は、ヴィオラ演奏史上の金字塔ともいえるでしょう。(2005/08/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110316 |
アッリーゴ・ボイトが作曲作詞した《メフィストーフェレ》は、イタリアの名指揮者アルトゥーロ・トスカニーニが好んだオペラのひとつで、彼が音楽監督的な存在だった1920年代のミラノ・スカラ座では頻繁に上演されていました。この全曲録音はトスカニーニがスカラ座を去って2年後の31年に、スカラ座のオーケストラと合唱団が参加して録音されたものです。メフィストーフェレ役のナッツァレーノ・デ・アンジェリス(1881-1962)はスカラ座でも歌ったほか、06年から38年にかけて各地で500回もこの役を歌ったというスペシャリストです。(山崎浩太郎)(2003/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110273-74 |
チェロという楽器の特性を前面に出し、その技巧と旋律美の融合を図り、華麗なる独奏者として立たせたのは、おそらくボッケリーニが最初でしょう。近年この9番のオリジナル版も演奏されるようになりましたが、グリュッツマッハーの優れた編曲がこの作品を流布する助けになったのは否めません。カザルスは技巧を惜しみなく披露しながら、持ち前の旋律線を浮き上がらせる力量を持って、この録音を名盤として残しました。ハイドンの協奏曲は第3楽章が欠落していますが、SP盤では発売されなかったテイクです。(2005/12/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110305 |
クラシック音楽には稀な「宇宙」をモチーフとした組曲である「惑星」。現代の宇宙のイメージが反映されてか、スペクタクルな映画音楽的要素が盛り込まれている演奏が多いですが、ホルストの自作自演を聞くと、彼はこの組曲を音楽としてむしろ思索的で堅牢なイメージを描いていたのではないかと思われます。「木星」といえども決してけばけばしくならず、きりっと抑えたものとなっています。対照的に、RVWによる自作自演の4番は極めて劇的な色調を持つ演奏で、長らくこの作品の録音の傑作と評価されてきたものです。第1・2次世界大戦の間の不安な世相を反映したともいわれる、あまり取り上げられることのない4番が、作曲者自身の演奏で残されているのは極めて幸運ともいえましょう。(2006/09/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.111048 |
かつて「韃靼人の踊り」と訳されていた「ポロヴェッツ人の踊り」を含むボロディン唯一・未完のオペラ「イーゴリ公」は、リムスキー=コルサコフとグラズノフの驚異の記憶力により、補筆・完成されました。これが初演版とされていますが、このCDに収録されているのは、この版による演奏です(第3幕は省略されています。)。各役柄をになう歌手たちの、分厚く胆力に満ちたロシアン・ヴォイスもさることながら、全編にわたって現れる、ロシア色豊かなものからアラビア風の様々な個性を持つ合唱が迫力もの。冒頭の「賛美の合唱」で始まり、エンディングも「ようこそイーゴリ公」の合唱で締めくくられるという、「合唱オペラ」でもあります。(2005/08/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.111071-73 |
マリア・カラス(1923-77)は53年からEMIに録音を開始、多くの傑作を残すことになりますが、その直前の49年から53年にかけては、イタリア国営放送(RAI)と関係の深いレコード会社、チェトラと録音契約を結んでいます。このCDには生涯初の商業録音となる49年の3曲のアリアと、同じく初の全曲盤となる52年の《ジョコンダ》が収められています。カラスは54年に急激に体重を減らし、同時に歌唱表現でも鋭敏さを増すことになりますが、その反作用として声の豊かさや強大さを失います。ここではそれ以前の力強い声を聴くことができます。 (山崎浩太郎)(2004/04/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110302-04 |
わが日本では、オペラ演奏への関心はもっぱらLP時代、1950年代以降の録音にかぎられていますが、オペラの全曲録音の歴史は古く、とくに30年前後にはたくさんの全曲がスカラ座によって録音されました。同歌劇場のプリマ・ドンナ、アランジ=ロンバルディ(1891~1951)とメゾ・ソプラノの第一人者、スティニャーニ(1904~74)が歌ったこの《ジョコンダ》もそのひとつです。指揮のモラヨーリはその卓越した能力にもかかわらず、一切経歴不明というミステリアスな人物で、誰か有名な指揮者の変名ではないかとも噂があります。(山崎浩太郎)(2001/02/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110112-14 |
20世紀後半まで、オペラファンのみならず、同業のオペラ歌手にも仰ぎ尊敬され、ある者は目標とさえみなしていたポンセル。美声であったことはいうまでもなく、なにより具現の人の耳目を集めたのは、彼女のフレーズの歌いこなし、役割にあった融通無碍な唱法の多彩さにあります。このCDに収められているのは、彼女がメト・デビューを果たした「運命の力」を含めたヴェルディ作品のみですが、軽やかさを要求される「シチリア島の夕べの祈り」、胆力勝負の「アイーダ」、繊細な叙情が求められる「オテロ」と、性格の異なる至難のアリアが含まれおり、それらを歌いこなす彼女の卓越した能力を窺い知ることが出来ます。(2002/06/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110728 |