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サント=コロンブ氏(ムッシュ・ド・サント=コロンブ)は、フランス・バロック音楽の作曲家・ヴィオール奏者。高い名声を博したものの、実名や生没年を含め、その生涯は謎に包まれており、おそらく1640年頃に生まれ1700年頃に没したジャン・ド・サント=コロンブがこの人物と考えられています。彼の名が一躍知られるようになったのは、1966年、ジュネーヴで「CONCERTS A DEUX VIOLES ESGALES 2つの対等なヴィオールのためのコンセール集」の写本が発見されたことによるものでした。全67曲からなるこの曲集、各組曲にはタイトルが付けられており、恐らく当時の音楽愛好家や知識人たちの集まりのために書かれたものだったのでしょうが、とても高度な技術が要求される演奏困難な作品です。とはいえ、ヴィオールならではの艶やかな音色による二重奏は、とても魅力的。このアルバムではパオロ・ビオルディとフランチェスコ・トメイが息のあったデュオを聴かせます。(2022/06/17 発売)
レーベル名 | :Dynamic |
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カタログ番号 | :CDS7952 |
18世紀のミラノで活躍したジョヴァンニ・バッティスタ・サンマルティーニ。グルックの恩師とされ、1775年に亡くなるまでに大量の歌劇と交響曲、室内楽曲などを遺し、ヨハン・クリスティアン・バッハやハイドン、モーツァルトら初期古典派の作曲家たちに強い影響を与えました。このウィーン風ソナタはサンマルティーニの初期の作品で、3楽章の古典的な室内ソナタの中に、教会ソナタを思わせる4楽章の作品が含まれており、その巧みな主題の展開からは、当時流行が根付きはじめたウィーン古典派の作風が窺えます。演奏するオイノス・バロック・トリオは、サンマルティーニのこの作品を研究、演奏、録音するために長らくコラボレーションを行ってきたメンバーたちが最近結成したアンサンブル。作品への深い傾倒と理解が示されています。(2022/10/28 発売)
レーベル名 | :Dynamic |
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カタログ番号 | :CDS7959 |
“イ・ムジチ”来日記念盤!/ジュゼッペ・サンマルティーニの合奏協奏曲、イ・ムジチによる初の全曲録音。 サンマルティーニはイタリアの作曲家。同じく作曲家であった弟と共にバロックから古典派への橋渡しを担ったことで知られています。優れたオーボエ奏者としても活躍したサンマルティーニの作品は、どれも整った形式と、無尽蔵に溢れ出る情熱的なメロディを持ち、洗練されたハーモニーに彩られています。このアルバムは1952年に創設された名門アンサンブル「イ・ムジチ」によるサンマルティーニの代表作「合奏協奏曲 Op.2」の全曲盤。18世紀イタリア音楽の伝道師であるイ・ムジチの力の入った演奏は、知られざる作品を聴く喜びを存分に味わうことができます。(2017/05/19 発売)
レーベル名 | :Dynamic |
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カタログ番号 | :CDS7777 |
イタリアの音楽一家に生まれ(父、兄も音楽家)、生涯のほとんどをミラノで過ごし、いくつかの教会でオルガニストを務めたジョヴァンニ・バティスタ・サンマルティーニ。多くの宗教作品を書く一方で、演奏会のための交響曲を作曲、交響曲作曲家の先駆者としても讃えられています。その作品が他の国で人気を博したため、グルックを始めとした多くの生徒が彼のもとを訪れ教えを受けたことで、彼の名声は一層高まることとなりました。当時としては長寿に恵まれ、数多くの作品を残しましたが、鍵盤(オルガン、もしくはチェンバロ)のための作品は比較的少なく、40曲ほどが残存しています。作曲年代の違いもあり、前期と後期では様式がかなり違いますが、このアルバムに収録されているのは後期の作品であり、当時のバロック様式から古典様式へと推移するギャラント様式(複雑な対位法を用いることなく、旋律と伴奏がわかりやすく示される)で書かれた楽しいものです。演奏しているヘーガーは現在ミラノ音楽院で後進の指導にあたりながら、ソリスト、アンサンブル奏者として多面的な活動をしています。このアルバムの曲順は作曲年代ではなく、ヘーガーが最もふさわしいと考える順番で演奏されています。(2019/07/26 発売)
レーベル名 | :Dynamic |
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カタログ番号 | :CDS7841 |
3人の現代英国作曲家によるハーモニカと弦楽四重奏のための作品集。美しく穏やかな旋律を持ち味とするゴードン・ジェイコブのディヴェルティメント、もともとハーモニカを愛し、数多くの作品を書いたジェイムズ・ムーディの技巧的で派手な部分と内省的な部分を併せ持つ古典的な様式による五重奏曲、そして後期ロマン派の様式のもと、ガーシュウィンとピアソラからの影響も感じさせる印象的な旋律を持つ、ジャズ・ドラマーとしても知られるトニー・ギンゼイの五重奏曲が収録されています。見事な演奏を披露するジャンルーカ・リッテラは、クロマティック・ハーモニカで、クラシックからジャズまで幅広いレパートリーを演奏する世界でも数少ない名手の一人です。(2022/11/25 発売)
レーベル名 | :Dynamic |
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カタログ番号 | :CDS7965 |
"歌曲王"として知られるシューベルトですが、彼は若い頃からピアノ・ソナタも途切れることなく作曲していました。それらはどれも力作であり、ベートーヴェンの影響と歌謡性が融合した見事な作品ばかりです。18歳の時に書かれた第1番は現在3楽章の作品ですが、本来恐らくは全4楽章あり、終楽章が紛失あるいは未完と考えられています。明朗な楽想の中に時折挟まれる短調の旋律が印象的なシューベルトらしい歌心たっぷりの曲です。第13番イ長調は22歳のシューベルトによる小規模なソナタ。この曲も長調と短調の交代と、軽やかな第3楽章の旋律が印象的です。第17番は1825年の作品。こちらは全曲40分ほどの長さを持つ大規模なソナタで、技巧的かつパワフルな印象を与えます。重厚な第1楽章から第3楽章に比べると、予想外に優雅で軽やかな終楽章を持つことでも知られます。演奏するマストロ・プリミアーノは歴史的な楽器を操り、18世紀から19世紀の作品を得意とするピアニスト。これまでクレメンティやベートーヴェンの演奏で高く評価されています。(2021/12/17 発売)
レーベル名 | :Dynamic |
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カタログ番号 | :CDS7906 |
フェルッチョ・ブゾーニ生誕150年記念リリース!18世紀、後期ロマン派を代表する作曲家の一人、ブゾーニ(1866-1924)によるシューベルト作品のピアノ編曲集。イタリア出身のブゾーニは主として大規模な管弦楽作品で知られていますが、本来は優れたピアニストで、数あるバッハ作品のピアノ独奏用編曲も代表作として見做されています。しかしシューベルト作品の編曲版はほとんど知られていません。シューベルト(1797-1828)の簡潔でまろやかな響きが余すことなくピアノに移し変えられたこれらの編曲、演奏しているのはヴィンツェンツィは、同じくブゾーニが編曲したモーツァルト作品(CDS-521)など、珍しい作品を得意とするピアニストです。(2016/12/16 発売)
レーベル名 | :Dynamic |
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カタログ番号 | :CDS7712 |
1832年に作曲された「間奏曲」Op.4で、以前ジャン・パウルの文学に触発され作曲した「蝶々」Op.2と同じ手法を取ることを試みたシューマン。「蝶々」では夢想家のヴァルトと情熱家のヴルトという対照的な2人の兄弟の性格を音で表現しようしましたが、今作では更にそれを発展させ、刻々と移り変わる気分や、数多くの引用を用いたシューマンの夢見がちな性格が良く表れた作品が完成しました。そして、2人の対照的な性格を音楽で表すという考え方はシューマンを強く魅了し、架空の団体「ダヴィッド同盟」に登場する「フロレスタン」と「オイゼビウス」が生まれました。明るく積極的なフロレスタン、冷静で内省的なオイゼビウスと異なる性格を持つ2人ですが、どちらもシューマン自身の内面を表しているとされています。同じ年に着想されたピアノ・ソナタOp.11の初版には「フロレスタンとオイゼビウスによるピアノ・ソナタ、クララに捧ぐ」と記されており、この頃のシューマンのあらゆる趣向が盛り込まれた意欲的な作品として愛奏されています。この録音ではシューマンが活躍していた時代のピアノを用い、19世紀初頭の雰囲気を伝えます。 (2019/07/26 発売)
レーベル名 | :Dynamic |
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カタログ番号 | :CDS7842 |
シューマンの様々な思いを伝える1枚。冒頭に置かれている「幻想曲」はシューマンが「ボン・ベートーヴェン記念碑」のために構想したものですが、第1楽章でベートーヴェンの歌曲集『遥かなる恋人に』第6曲から「この歌をどうか受け入れて/愛するあなたに歌ったこの歌を」の部分の旋律を引用し、クララへの深い愛を託しています。当盤で注目すべきは第3楽章の最後で、ロッシはシューマンの最初の構想によるエンディングを採用し、出版譜では静かな和音で締めくくられるところに上記の旋律が回帰してクララへの思いの強さを強調しています。「アルバムの綴り」は1853年出版。もともとは「子供のためのアルバム」Op.68のために書かれた小品集で、青春の残像から娘マリーへの子守歌までさまざまな曲が散りばめられています。最後に置かれた「アレクシス」によるカノンは1830年代初頭の作品。シューマンのJ.S.バッハ作品への敬愛を示す短い曲ですが、対位法の技術とシューマンのインスピレーションが完璧に融合しています。ジュゼッペ・ロッシはイタリア出身。サンタ・チェチーリア音楽院で学び2006年に卒業し、ヨーロッパ全域で演奏活動を行いながら、ベートーヴェンとシューマン作品の研究に熱心に取り組んでいます。(2023/04/21 発売)
レーベル名 | :Dynamic |
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カタログ番号 | :CDS7979 |
通常、ヴァイオリン1挺のみで演奏されるパガニーニ(1782-1840)の《24の奇想曲》。数多くの作曲家たちがこの魅惑的な曲集(とりわけ第24番)に心を奪われ、様々な編曲を試みていることでも知られていますが、シューマン(1810-1856)もこの作品に魅了された一人です。1855年、すでに病に苦しんでいたシューマンは、この作品にピアノの伴奏をつけたのですが、これは結局生前に発表されることはなく、彼の死後、妻クララによって遺稿の中から発見されました。正式に出版されたのは1930年。孤高の旋律を奏でるヴァイオリンに寄りそうピアノのメロディは、シューマンのパガニーニへの最後の賛辞とも言える美しさを湛えています。これまでにも何人かのヴァイオリニストがこの曲に挑んでいますが、このアルバムではパトゥッツィ父娘が極めて息のあった演奏を披露しています。(2016/12/16 発売)
レーベル名 | :Dynamic |
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カタログ番号 | :CDS7774 |