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1992年トルコ生まれの若きピアニスト、サーリ・ジャン・ゲヴレック。2011年にはロンドンのロイヤル・カレッジ・オヴ・ミュージックに入学、ドミトリー・アレクセーエフに師事してアーティスト・ディプロマを取得し、エリザベート王妃音楽院のアーティスト・イン・レジデンスを務めています。彼にとって初のフル・アルバムとなる今作は、「管弦楽のない協奏曲」がテーマ。シューマンのソナタ第3番は、その規模の大きさからまさに「管弦楽のない協奏曲」あるいは「グランド・ソナタ」と呼ばれたもの。続いて協奏曲の楽器の対照を鍵盤楽器1台で表現したバッハの傑作、そしてラフマニノフの規模の大きな作品へと繋がるプログラム。ゲヴレックの深い作品解釈と多彩な表現力が、ばらばらの時代の作品たちを有機的に関連付けています。(2024/04/12 発売)
| レーベル名 | :Fuga Libera |
|---|---|
| カタログ番号 | :FUG826 |
【バンドネオンとガンバ合奏の相性を活かし「新タンゴ」の源流に迫る】ルネサンスからバロック期にかけて流行した後18世紀末にひとたび廃れた古楽器、ヴィオラ・ダ・ガンバ。高音から低音まで大小の楽器を集めて重奏するガンバ合奏の響きは、アコーディオンやバンドネオンなど近代以降に発達した蛇腹楽器と思わぬ相性をみせます。これら異なる時代を彩った楽器同士を組み合わせ、バンドネオンを使うタンゴの世界に新境地を拓いたアストル・ピアソラの音楽に、彼に刺激を与えた重要な先達たちの作品を交えたアルバムが登場。ガンバ合奏はこの楽器の伝説的名手マラン・マレの作品全集をRicercarで制作したことでも知られる実力派集団ラシェロン。多くの名盤を刻んできたこのアンサンブルが、多面的な活躍で知られるフランスのバンドネオン奏者ジャン=バティスト・アンリと共に繰り広げる繊細にして闊達な演奏は、タンゴというジャンルにおける新しい演奏形態の模索に終わらない、ピアソラの師ナディア・ブーランジェやその妹リリによるフランス近代音楽の系譜をも強く意識させる奥深さに満ちています。平均律が一般化する前の純正な和音を前提とした音楽に親しんでいるグループであるためか、近代音楽の複雑な和声から彼らが読み解く響きの妙はきわめて新鮮で、ガルデルやヒナステラなど、ピアソラ以前のアルゼンチンを代表する作曲家たちの作品とも親和性は絶妙。プログラムの妙と編成の特色が互いを引き立て合う充実した音世界をどうぞ。(2026/06/05 発売)
| レーベル名 | :Fuga Libera |
|---|---|
| カタログ番号 | :FUG845 |
【アレクセイ・リュビモフのロッケンハウス・ライヴ、深夜のジョン・ケージ!】ジョン・ケージがチャンス・オペレーションによる作品を発表する前、1944年にマース・カニングハム振り付けによる舞踏劇のために書いた「フォー・ウォールズ」。カニングハムの「演奏の容易なもの」というリクエストもあったとされますが、ピアノは白鍵のみを使用して演奏するように作曲されており、9曲目にあたる「VII」のみ、カニングハムによる詞をソプラノがソロで歌います。演奏はケージのスペシャリストであり、1992年以降コンサートやダンサーとのコラボレーションでこの作品を度々演奏してきた、アレクセイ・リュビモフ。1994年のロッケンハウス音楽祭で、真夜中の12時から行われたというライヴの記録です。深淵を覗くような静寂と、暴力的なまでの激しい動きを行き来するその響きは、「フィリップ・グラスやアルヴォ・ペルトのスタイルと、ミニマリズム全体を予見する」(リュビモフ)という美しさと刺激に溢れています。2002年にモスクワのレーベルからリリースされたアルバムの再発売で、プロデュースはリュビモフ自身です。(2022/07/08 発売)
| レーベル名 | :Fuga Libera |
|---|---|
| カタログ番号 | :FUG793 |
19世紀後半から20世紀にかけて活躍した作曲家たちによるフルートのためのオリジナル作品(バルトークはピアノ作品からの編曲)を収録。フランスのケクラン、チェコのシュルホフ、アルメニアのババジャニアン、アゼルバイジャンのアミロフ、ハンガリーのバルトークと、それぞれの風土の影響を強く受けた、いずれも個性的な作品です。バルトークはピアノのための「15のハンガリーの農民の歌」を、弟子の一人であるハンガリー出身のパウル・アルマがフルートとピアノのために編曲したもので、第6曲「バラード」を省略し、繰り返しや変奏が若干加えられています。元々バルトークが各地で取材した民謡を編曲したもので、民族色豊かな旋律とルバート、特徴的な和声を楽しむことのできる作品です。フルートのフレットはFUGA LIBERAより数点のアルバムをリリースしています。作品の特性に沿った生き生きとした表現がたいへん魅力的。(2019/01/18 発売)
| レーベル名 | :Fuga Libera |
|---|---|
| カタログ番号 | :FUG612 |
【楽器と時空を超えた現代と古楽のアンビエントな交錯、第2弾】歌と、古楽器と現代楽器の混合編成で美しい音楽を奏でるフィンランドのユニット、トリオ・ペルトマー・フラーニェ・ペルコラによるセカンド・アルバムは、日本語の『木漏れ日』がそのままタイトルとなったもの。前作『aer ~ 大気』(FUG770)同様、透明感溢れる歌声とアコースティック楽器による沁み入るようなアンサンブルに、控えめなエレクトロニクスのエコーが掛かるオーガニックな響きが、聴く者を北欧の雄大な自然へと誘います。(2023/05/26 発売)
| レーベル名 | :Fuga Libera |
|---|---|
| カタログ番号 | :FUG805 |
【繊細なタッチで引き出されてゆくエリザベス朝期の鍵盤音楽の魅力】英国音楽が洗練の極みをみせたエリザベス朝末期から17世紀初頭にかけての鍵盤作品を中心に、当時の一流工房が手がけ現存するモデルに基づく精巧な再現古楽器でその真価を味わう1枚。演奏者ドミトロ・ココシンシキーはキーウ出身のウクライナ人で、バーゼルでフランチェスコ・コルティに師事、ベアトリス・マルタンやオルガ・パシチェンコの薫陶も受け、ミラノ、ライプツィヒ、ブリュッヘ(ブルージュ)などの世界的な古楽コンクールで入賞経験を重ねています。自然な佇まいでしなやかに繰り出されるそのタッチは、鋭角的でありながら温もりに満ちたテーウェス・モデルでも、深い響きと圧倒的な美音が光るリュッケルス・モデルでも聴き応えある解釈を導き出します。そうした昔日の英国音楽に漂う憂愁を、チェンバロならではの古楽的音使いを活かして現代流に読み替えたかのような「ホラ」の作曲者シャリーギンは、同じウクライナからオランダに移り住んだ作曲家=映像作家。指摘されなければこの曲だけ現代曲と気づかないくらい、ココシンシキーの細やかな演奏で400年前の音楽世界に馴染むその音世界も本盤の魅力の一つと言えるでしょう。(2026/05/22 発売)
| レーベル名 | :Fuga Libera |
|---|---|
| カタログ番号 | :FUG867 |
【ホリガーによる、鮮烈なシェーンベルクとウェーベルン】オーボエの名手、作曲家にして近現代音楽解釈の大家ハインツ・ホリガーが振る、近代音楽発展の立役者シェーンベルクとその門下ウェーベルンの作品。シェーンベルクの室内交響曲は、冒頭から鋭い切れ味を感じさせる緊張感で、コーダへ向けて息もつかせぬ緻密さと構成で一気に聴かせます。続くウェーベルンの交響曲では主題となる音列の動きを明確に聴かせ、作品の構造を緊張を持続させながら明示。シェーンベルクがピアノのために書いた「6つの小品」をホリガーが室内管弦楽へ編曲したものは、どれも非常に短い曲ですが、管楽器により強調される和声や効果的な打楽器の使用などがたいへん新鮮。当初弦楽四重奏のために作曲されたウェーベルンの「5つの楽章」は、作曲後20年を経て編曲された弦楽合奏版を収録しています。(2022/06/10 発売)
| レーベル名 | :Fuga Libera |
|---|---|
| カタログ番号 | :FUG794 |