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アメリカン・クラシックス

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    タワー:弦楽四重奏曲第3番 - 第5番/ダンバートン五重奏曲(ダエダルス弦楽四重奏団/マイアミ弦楽四重奏団/マクミラン)

    アメリカの現代作曲家ジョーン・タワー(1938-)の作品集です。彼女は武満徹やブーレーズなど錚々たる作曲家が名を連ねる「グロマイヤー賞」を獲得した最初の女性として(作曲部門)世界中で高く評価されています。もともと優れたピアニストである彼女は、最近とりわけ室内楽作品に力を入れています。このアルバムに収録された4つの作品はそれぞれ、色々な団体からの委嘱作ですが、どの作品にも彼女の思い入れが存分に込められています。第5番の弦楽四重奏のタイトルである「ホワイト・ウォーター」は、水というものがどれほど人に影響を与えているかをグリッサンドで表現しているのだそうです。第3番の「白熱」は、曲の内部から熱を発するようにという意味があります。第4番「天使」には彼女の弟が病に倒れた時の、周囲への感謝が込められています。最後の「ダンバートン五重奏」には、タイトルの通りダンバートン・オークス財団からの委嘱作です。どの曲も様々なアイデアが集積された興味深いものとなっています。(2016/05/25 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.559795

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    モラヴェック:ヴァイオリン協奏曲/尺八五重奏曲/エクリブリウム(バックマン/シュレファー/ゴスリング/ヴォクサーレ弦楽四重奏団/シンフォニー・イン・C/ミラノフ)

    1957年、ニューヨークに生まれた作曲家モラヴェック(1957-)は、幼い頃に少年合唱団に所属し、バッハ作品の素晴らしさに目覚めたといいます。ハーバード大学を経て、コロンビア大学で大学院の研究に携わり、その後ダートマス大学、ハンター大学を経て1987年に博士号を取得しています。彼はとても多作であり、最近はオペラも手掛けるなど多方面にわたって活躍しています。このアルバムには、彼の最も優れた作品の一つである「ヴァイオリン協奏曲」と、一風変わった「尺八協奏曲」、そして2つの小品が収録されています。ヴァイオリン協奏曲を演奏しているバックマンはこの曲の初演者であり、困難な技巧を伴うパッセージをいとも易々と弾きこなしています。また日本の伝統音楽に興味を抱いているモラヴェックは和楽器と西洋音楽の融合を目指し、「Kyo-Shin-An Arts」のために「尺八五重奏曲」を書きました。最初は弦のみのロマンティックな音楽ですが、そこに尺八の音色が加わると不思議な風景が目の前に広がります。「エクリブリウム」はこのアルバムのために書かれた作品で、彼が尊敬するバッハのシャコンヌを思わせる部分もあります。最後の曲は、マリア・バックマンが2004年に結婚した際のお祝いとして書かれたもので、まるでクライスラーの作品のような親密で優しい音楽です。これは彼の中でも特別な作品なので、普段の作風とは全く違うものであることをご承知置きくださいね。(2016/03/30 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.559797

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    フェイルーズ:歌曲集(リンゼイ/ダフィ/バーケット)

    最近、世界中で高い評価を受けているアラブ系アメリカ人作曲家フェイルーズ(1985-)。このアルバムには彼のこれまでの10年間に書かれた声楽のうちのいくつかが収録されています。もっとも古い作品は2005年の「さらわれた子供」で、最も最近の作品は2014年の「アナベル・リー」となります。使われた詩の中で最も古いものはイブン・ハファージャのアラビア語の「同性愛」について書かれたもの、そして最新の詩は2006年の「ドイツのロマンティックな歌」となります。「全ての人間」はあのアルマ・マーラーの日記から取られた言葉が歌われているという興味深い曲集、ここで表現力豊かな歌唱を聞かせるケイト・リンゼイとフェイルーズとの2番目の共同作業となったものです(最初の仕事はオーデンの詩を用いた「亡命者のブルース」です)。「ノー・オルフェウス」はフェイルーズの祖母の思い出として。このように様々なテキストを用いて書かれたこれらの歌は、ほんの少しの親しみやすさと深い感情を伴い、聴き手の心に直接訴えかけてくるのです。堅苦しい現代音楽ではなく、もっと柔らかい肌触りのする音楽といえるでしょう。(2016/03/30 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.559783

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    ケージ:フルート作品全集 2 (ゼンツ)

    大好評を博した第1集に続く、ジョン・ケージ(1912-1992)のフルート作品集の第2集です。ここに収録された作品でも、やはり西洋音楽の伝統とは一線を画した"独創的なアイデア"が至るところに散らばっています。第1曲目の「ソロ」はもともと「ピアノとオーケストラのためのコンサート」の一部分ですが(133-144ページ)、極めて自由度が高く、84タイプの演奏が可能であり、ここにはスコアは存在しません。デュエットでもトリオでも演奏可能であり、かかる時間も演奏中に奏者によって決定されるというものです。ここでは指定された3つの楽器と多数のパーカッションの響きが融合し、沈黙を重視した表現力豊かなフレーズが展開されていくという展開になっています。ケージの初期の作品である「小インヴェンション」はもう少し旋律的ですが、ここでも緻密に計算された音楽を聴くことができます。6つの部分にわかれ、それぞれ切れ切れのモティーフが一定の距離を保ちながら繰り返されていくという面白い作品です。「3声のためのコンポジション」は更に初期の作品で、半音階的なフレーズが絶妙な対位法によって展開されていきます。「2声のためのソナタ」も同傾向の作品です。最後に置かれた「ヒムンクスHymnkus」は彼が好んだ2つの言葉をつなげた造語のタイトルで、賛美歌(Hymn)と俳句(Haikus)がモティーフとなっています。俳句にちなんで17という数字と、完全5度で表される賛美歌(と言ってもかなり抽象的)を、一定の間隔で繰り返し、不思議な響きが生まれるという作品です。理解するより聴いたほうが早いような気がします。(2016/03/30 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.559774

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    シエッラ:交響曲第3番「ラ・サルサ」/悲しみの静寂の彼方で/バリケン/エル・バイレ(グート/プエルト・リコ響/バルデス)

    プエルト・リコ出身の作曲家シエッラ(1953-)のめちゃくちゃカッコイイ「ラ・サルサ」をお届けいたします。シンフォニア第4番(8.559738)でも、スペインの伝統を受け継いだ情熱的で挑戦的な作品を聴くことができましたが、今回のシンフォニア第3番は一層はじけています。各々の楽章に付されたタイトルをごらんください。まさにお祭り騒ぎ!この曲は2005年、ミルウォーキー交響楽団の委嘱によって書かれたもので、ニューヨークの熱気とカリブ伝統のサルサのリズムが溶け合う何とも楽しい曲なのです。「ボリケン」と「エル・バイレ」はシャコンヌの形式で書かれた一種の変奏曲。とは言え、その語法は現代的であり、もちろん熱狂的なリズムに支配されています。N.スコット・モマディのテキストを用いた歌曲集「悲しみの沈黙を越えて」はネイティブ・アメリカンの部族の文化と愛情を歌ったもので、ここでは先ほどの「シンフォニア」ようなリズムの応酬はあまりなく、真摯で愛に満ちた響きと叙情性が漲っています。(2016/02/24 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.559817

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    ケージ:フルート作品全集 1 (ゼンツ)

    東洋思想を愛し、沈黙を考察し、内なる響きに耳を傾けた人、ジョン・ケージ(1912-1992)。彼の飽くなき探究心から生まれた特異な「音楽」は、21世紀の現在でも論争を巻き起こし、また彼に追随する人も後を絶ちません。彼の"音の出る"代表作の一つ「龍安寺」は、切り詰めた音の隙間から感じられる無限の空間と、極限の禅の精神を具現化したものとされるもので、ここからは実際の砂の流れを感じるもよし、人生の侘び寂びを感じるもよしと、それぞれの捉え方ができる作品です。ナンバー・ピースと呼ばれる作品群ははたくさんのヴァリエーションがあり、このフルートとピアノ版の「TWO」が記念すべき第1作となったものです。3つの音だけで構成されたフルートパートと、シンプルな和音を置いていくピアノパートが幽玄な世界を描き出します。初期の作品である「3つの小品」はケージらしからぬ旋律的な作品。2人のための音楽は、「Music for …」のシリーズの中の一作品。スコアはなく、音声や楽器のための17の部分から構成されており、各部は沈黙と静寂が支配するという観念的な作品です。このような作品は、理解するのではなく感じるものなのかもしれません。(2015/12/23 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.559773

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    ボルコム:ロルカの歌/プロメテウス(バーベラ/ビーゲル/パシフィック・コラール&交響楽団/セント=クレア)

    ピューリッツァー賞と複数のグラミー賞を受賞したアメリカの作曲家、ウィリアム・ボルコム(1938-)はラグタイムをはじめとした親しみやすい音楽を多く書いています。しかし彼は音楽学者でもあり、またクラシック音楽の作曲家としても高名であり、例えば「ゴスペル・プレリュード」(8.559695)や2台ピアノのための音楽集(8.559244)などでの豊かな音楽は確かにジャンルを越えて愛されるものなのです。とは言え、ここでのボルコムは極めてシリアスな表情を見せています。日本でも人気の高いスペインの詩人、フェデリコ・ガルシア・ロルカの作品は多くの芸術家に広範に渡ってインスピレーションを与えていますが、ボルコムはロルカの詩を音楽にするにあたって、名歌手プラシド・ドミンゴに協力を求め、議論を重ね、最もふさわしいと思える音楽をつけたと言います。シュールなユーモア、情熱とミステリー。これらが渾然一体となった印象的な歌曲集です。また古代の伝説から題材を得た「プロメテウス」はベートーヴェンの「合唱幻想曲」を思わせるピアノ、合唱、オーケストラのための作品です。人類に火を与えたため、ゼウスから限りない苦悩を与えられたプロメテウスを描いたというこの作品には、様々な示唆が込められているのです。(2015/12/23 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.559788

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    スーザ:吹奏楽のための作品集 15 (オランダ王立海軍軍楽隊/ブライオン)

    "マーチ王"フィリップ・スーザ(1854-1932)の膨大な作品をくまなく録音している指揮者ブライオンによる第15集のアルバムはオランダ王立海軍軍楽隊を率いての演奏です。今作にも世界初録音の曲が含まれるなど、ファンにとっても嬉しいものとなっています。20世紀末前後のアメリカで、驚くべき人気を得たスーザ・バンドは7年間で3500回ものコンサートをこなしながら常にレパートリーを拡大し、また楽器編成もハープを加えるなど多彩なものとなっていきます。時には社会情勢を反映し、時々のエピソードも盛り込みながら書かれた行進曲やオペレッタは実にユニークで洗練されたものであり、こんなことまで題材にするのかと驚いてしまうのではないでしょうか?トラック7の「ショパンの夜想曲」の吹奏楽版の編曲では、舞台裏に金管楽器を配置し、夢のような響きを紡ぎだしていますし、収録曲の中で一番長い(13分を越える)トラック3の「バンド・ケイム・バック」には「幻想的エピソード」の副題がつけられていて、途中には聞き覚えのあるメロディがいくつも聞こえてくるなど凝った作りになっています。この大人気シリーズも、残り1作を数えるのみになりました。ぜひお楽しみください。(2015/12/23 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.559745

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    コリー:シングズ・アー/弦楽四重奏曲第3番/祝婚歌/ヴァイオリン・ソナタ第1番/セレブレーション/幻想曲(ローゼンフェルド/ゴスリング/マコンバー)

    アメリカの女性作曲家、エレアノール・コーリー(1943-)の作品集です。彼女の作品は全米だけでなく、世界中で演奏され、そのユニークでエレガントな作風が絶賛されています。その作品には基本的に無調が採用されていますが、時にはジャズの風味を効かせたり、流れの中でタンゴになったりと、時にはっとするような美しい瞬間が組み込まれていたりします。冒頭の作品、フルートとピアノのアンサンブルである「Things Are-ものがあり」でも、不定形な和声の中に瞬間的に降りてくる親しみやすい旋律を見つけることが快感に変わるでしょう。3楽章形式を持つ「弦楽四重奏 第3番」の第1楽章に現れるフーガはまるでウェーベルンのような雰囲気を持っていますし、自身のために書いたという「祝婚歌」はフルートの自由自在なパッセージに耳を奪われます。抒情的なヴァイオリン・ソロに導かれる「ヴァイオリン・ソナタ」での予想外の展開も面白く、やはりジャズと無調の融合である「ピアノのための祝辞」や「幻想曲」の浮遊する響きもたまりません。(2015/11/25 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.559784

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    ソール:キエフ2014/ヴァイオリン協奏曲/祝典序曲(リュウ・ロンフェ/バスウェル/ソール/ウクライナ国立響/クチャル)

    デューク大学とイーストマン音楽学校で学んだ作曲家、ピアニスト、ウォルター・ソウル(1954-)の作品集です。彼の作品には独自の宗教性が宿っていて、例えばこのアルバムに収録された「クリスマス交響曲」も、よくある華やかさや喜びの追求だけではなく、キリスト降誕にまつわる4つの重要な情景が静かに描かれているのです。「キエフ2014」は激動のウクライナに向けて書かれた最新作で、虐殺された者への哀悼、紛争を乗り越えるための希望と、キリストへの信仰が仄めかされ、最後には高らかな勝利への賛歌が奏されるのです。「ヴァイオリン協奏曲」にも三位一体やキリストの12使徒などが暗示され、やはり最後は複雑なフーガで大いなる神への賞賛を表現しています。奴隷制度廃止に尽力した第6代アメリカ大統領ジョン・クインシー・アダムスを讃えての「祝典序曲」でも神への感謝が示されるなど、全てにおいて彼の作品は、神と一体化しているのです。(2015/11/25 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.559791