2003年4月、ウィーンのショッテン修道院礼拝堂で録音されたこのアルバムは、同年10月にGakken/Platzからリリースされ高い評価を得ましたが、現在では廃盤になっていました。その後、今年3月の震災を受けて、演奏者を始めとする録音関係者から、今こそ日本の方々に「日本の歌」を聴いて欲しいとの強い要望があり、ナクソス・ジャパンが、Gakken/Platzからのライセンス供給を受けて再発売する運びとなりました。故郷、初恋、荒城の月、赤とんぼ……、私たち日本人の心に残る永遠のメロディーを、キュッヒルの美しいヴァイオリンとメストレの繊細なハープが歌い上げます。
■ 商品タイトル:日本の歌
■ 税込価格:2,100円
■ 品番:NYCC-27266
■ 発売日:2011年7月27日
■ 収録楽曲:
■ 演奏者:
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■ ライナー・キュッヒルからのメッセージ
日本の皆さまへ
ご家族、ご親戚、ご友人、お住まいなどを失われた方々、お怪我をされた方々、ご遺族
の皆さま、そして全国に避難しているご家族、ご親戚ならびにご関係者の方々へ、ウィー
ンより心からお見舞いの言葉を申し上げます。
突如東日本を襲った大震災は、被害に遭われた方々を悲しみのどん底に突き落とし、日
本はもとより世界各国の人々の心に大きな衝撃を与えました。
世界の放送局は地震、津波、原子力発電所の事故をテーマに、連日ウィーンに住む私の
元までも生々しくその惨状を伝えておりました。私はショックの余り、私の命であるヴァ
イオリンを弾くことに一時気力を失ってしまいました。そして被災地の皆さまの心や避難
場所での過酷な生活を想像しただけで、なんとも暗くやるせない気持ちになりました。し
かし、高度成長期を経て日本は経済大国になり、戦後の日本人が日本を見事に立ち直らせ
た強さは世界に知られています。そういう背景がありますから、東日本の早期の復興は可
能であると私は信じています。その気持ちを元に、私たちは日本の皆さまのことを心から
応援しています。
ひとりのオーストリア人である私に出来ることは、皆さまに音楽をお聞きいただくこと
です。そして、その音楽が少しでも皆さまの心を癒すことができるなら、こんなに嬉しい
ことはありません。ウィーンの人びとは第二次大戦で全てを失った後、音楽を聞いて心の
傷を癒し、戦災からの復興に立ち上がりました。音楽が皆さまの気持ちを少しでも和らげ、
皆さまの心の中に勇気の明かりを灯してくれることを願ってやみません。
2011 年4 月
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団第一コンサート・マスター
ウィーン国立音楽大学教授
ライナー・キュッヒル