~クラリネットによって新たな彩りが添えられた、薫り高きロマン派の響き~
ドイツ・ケルンで研鑽を積み、多岐にわたって活躍する若手クラリネット奏者 東紗衣が30歳のロベルト・シューマンに真正面から対峙する。
クラリネットによって新たな彩りが添えられた、薫り高きロマン派の響き。
東京藝術大学卒業後、兵庫芸術文化センター管弦楽団を経て渡独。2017年に帰国後は首都圏を拠点に、多岐にわたって活躍する東紗衣の “今” に迫る。
ロベルト・シューマン《歌曲集 ミルテの花 作品25》《歌曲集 愛の春 作品37》のドイツ歌曲の世界、クララ・シューマン《3つのロマンス 作品22》の色彩の調べ、フランツ・シューベルト《アルペジョーネ・ソナタD821》の孤独と憧れの音楽。
1840年30歳のロベルト・シューマンを軸としたこれらの作品に、2020年30歳を迎える東紗衣が対峙する。
彼女の最大の魅力とも言えるクラリネットの表情豊かな響きによって翻訳された音楽は、当時のシューマンが知る由もなかった、未知なる彩りの世界へと聴衆を誘うだろう。
「東紗衣さんは、私が芸術監督をつとめる兵庫芸術文化センター管弦楽団で2年間活躍し、そしてさらにドイツのケルンで研鑽を積みました。さえちゃんの良さは、とにかく真っ正面から音楽に向き合い、自分のものにする努力を惜しまないことです。ケルンでの勉強、そしてシューマンの作品を中心に組んだこのアルバムは、ひとまず今の時点での彼女の集大成といえるでしょう。」(指揮者 佐渡裕)