西洋史の舞台へタイムスリップ。 e-onkyo musicとmoraでアルバム1位を獲得した「天上のオルガン」に続く、エンジニア深田晃によるハイレゾ新録プロジェクト“Monster Master”シリーズ第2弾。 ※ハイレゾ(Hi Resolution)とは… CDをはるかに上回る高解像度音源のこと。詳しくはこちら ※“DXD”とは… “Digital eXtreme Definition”の略。「352.8kHz/24bit or 32bit」というモンスター級のハイ・クオリティであり、かつDSD(1ビットオーディオ)が原理的に編集できないことから、Sony/Philips がSACDの制作のために採用したフォーマットです。SACDではDXD制作はDSD制作として表記されています。最近はハイクオリティを自認する多くのレコーディングでマスターとして採用されています。 |
2015.09 |
■ 商品タイトル:
天使のハープ ~ 5台のヒストリカル・ハープがいざなう、中世のダンス・パーティ、ダ・ヴィンチのアトリエ、マリー・アントワネットのサロン
■ 販売サイト(詳しくはこちら):
・e-onkyo music
・mora
・VICTOR STUDIO HD-Music.
※今後予定
・iTunes Store
・Amazonデジタルミュージック
■ ハイレゾスペック:
・PCM Stereo: WAV, FLAC
(24bit/192kHz or 96kHz)
・DSD Stereo: DSF
(1bit/11.2MHz or 5.6MHz)
※今後予定
・PCM Surround: 5.1ch WAV,5.1ch FLAC, 5.1ch Dolby HD
(24bit/192kHz or 96kHz)
■ 価格(ハイレゾ):
アルバム2500円(税別)~
(スペックにより異なります)
■ 発売日:
2014年12月26日
■ 収録楽曲:
■ アーティストプロフィール:
西山 まりえ (にしやま・まりえ) ■ エンジニアプロフィール: |
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Tr.1 ラウダ「キリストは生まれた」 ~ 作者不詳(コルトナ写本より) ~クリスマスの時期にちなんで…中世のキリスト賛歌~ キリストの生まれを讃える古いイタリアの宗教曲です。当時の教会旋法を用い、即興的で、クリスマスのイルミネーションのようにきらびやかな装飾で演奏します。「ラウダ」とは庶民の賛歌であり、公式の典礼以外の場で歌われ演奏された宗教曲。コルトナ写本はその最古のもので、貴重な資料とされています。 Tr.3 エスタンピー「トリスタンの哀歌」 ~ 作者不詳(ロンドン写本より) ~中世の騎士と貴婦人は竪琴が愛のメッセンジャー~ 中世の時代、竪琴は人々に愛され、また演奏される機会も多かったようです。ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」はクラシック界で有名な悲恋オペラですが、元々この物語がヨーロッパ中に広く知れ渡ったのは13世紀から14世紀にかけてのこと。13世紀のウィーン写本「散文トリスタン」では、ハープが、叶わぬ恋を伝達させるための大事な役割を果たしています。主人公トリスタンと、恋人イズー(イゾルデ)が、お互いにハープを歌い奏でて吟遊詩人に覚えさせ、遠く離れた場所に住む愛しい恋人へ密やかに自分の愛と旋律を託す、というロマンチックなやり取りのシーンが、ドラマを盛り立てます。このように昔は、恋愛、よく知られた物語、神や聖母マリアへの賛歌、奇跡の話などを弾き語り、伝承して、生き生きと音楽を奏でていたのです。 |
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Tr.4 サルタレッロ ~ 作者不詳(ロンドン写本より) ~中世のダンス・パーティ~ 約700年前の舞曲「サルタレッロ」は、イタリア語のサルターレ(Saltare[ジャンプする)を語源にしたダンス曲。当時の人々がこうした器楽曲に合わせ、飛び跳ねるように踊りに興じていた風景が伺える作品です。 |
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Tr.7 愛だけが私を思い出させて ~ レオナルド・ダ・ヴィンチ(ウィンザー手稿12697より) ~万能の天才・レオナルドによる愛の旋律~ 「モナリザ」や「最後の晩餐」の画家であり、ルネサンスのイタリアを代表する芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)は、彫刻、建築、科学、発明、解剖学など様々な分野で業績を残し、いわゆる「万能人」でした。彼はリラ・ダ・ブラッチョ という擦弦楽器を得意とする音楽家でもありましたが、主に即興で演奏を行っていたため、楽譜はほとんど残っていません。しかし彼の残した1つのメモ書きのような詩を解読すると、それは美しい旋律となっているのです。謎解きをした神秘的なメロディを、約500年前の当時、イタリアで演奏されていたルネサンスハープで再現します。
Tr.9 花咲く年頃にある限り ~ クロダン・ド・セルミジ(ピエール・アテニャン編) ~儚い青春を表現するフランス、フランソワ1世時代の流行曲~ イタリアで活躍したレオナルドは、晩年期にフランスにて幸せな時を過ごし、若きフランソワ1世 (1494-1547)と理想郷ユートピアの構想や芸術論を毎夜交わしました。そのレオナルドのアイディアは、今も私達が美しい都と絶賛するパリの都市計画に大いに役だったのです。レオナルド亡きあとも、文芸に秀でたフランソワ1世の時代には、優美で可憐なフランス古謡が一世を風靡しました。王の楽譜印刷出版屋兼音楽家として活躍したアテニャン編による作品です。 |
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Tr.11 美しい知らせ ~ 作者不詳(ナポリ古謡) ~400年前のプロポーズは物悲しく甘い旋律で~ カンツォーネで知られるナポリ民謡は、実は古くから続く歌唱芸能です。17世紀にも、こんなにステキな旋律がありました。当時の人たちの恋愛模様がうかがえるような歌詞もついています。「君に美しい知らせだよ……結婚しよう」物悲しく甘い旋律を、17世紀イタリアのモデルであるバロックハープにのせてお聴きいただきます。 Tr.13 前奏曲 ハ長調 BWV846 ~ J.S.バッハ ~アヴェ・マリアの極上の伴奏はバッハ作曲~ グノーの「アヴェ・マリア」は、緩やかで清らかな名旋律にラテン語の歌詞が付けられていることで有名です。この作品は、バロック時代を代表する作曲家J.S.バッハによる「平均律第1巻 第1番 前奏曲 プレリュード」に、19世紀のグノーがインスパイアされて誕生したもの。「アヴェ・マリア」では伴奏として用いられている原曲の「平均律」を、「中全音律」によるバロックハープが奏でます。 |
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Tr.14 哀れなジャック ~ マリー・アントワネット伝 ~ハープを愛した王妃の旋律 1775年製オリジナルのハープにて~ フランス王妃マリー・アントワネットは、幼少期より、ハープと鍵盤楽器を好んで演奏していました。また作曲も楽しんだといわれ、現在、パリ国立図書館には、王妃作曲と伝えられる作品が12曲残っています。アントワネットは当時、女性のファッションリーダーとして常に注目されていたため、彼女がハープと鍵盤楽器を演奏する姿は、周囲の貴族の子女たちにも多大な影響を与え、両楽器はご令嬢の趣味として大ブームとなりました。王妃は、フランス革命の渦中にタンプル塔で軟禁されていたときも、ハープを死の直前まで側に置き、毎朝娘にレッスンをしたり、演奏したりしていたといわれています。つまり、王妃にとってハープは、単なる嗜みではなく、大切な生涯の友であったようです。王妃作曲と伝えられる旋律を、アントワネット御用達のハープ工房・ナーデルマンのオリジナル楽器で聴いていただきます。 Tr.15 それは私の恋人 ~ マリー・アントワネット伝 ~王妃の恋のメロディ~ この作品には、愛する男性がいかにチャーミングで大切な人なのかというキュートな歌詞に、王妃自身の作曲と伝えられる、恋の気持ちがたっぷりこめられた旋律が付けられています。まるで、恋人であったフェルゼン伯との幸せだった恋愛の日々を、音楽が物語っているようです。
Tr.16 ボレロ ~ マリー・アントワネット伝 ~オリジナルハープで知る王妃の音楽的素養と才能~ 歴史上においてマリー・アントワネットは、革命の戦犯であるがゆえか、短絡的に「世の中を知らない女性」または「あまり勉強が好きではなかった」などと語られることが多いですが、この、王妃作曲といわれる作品の旋律の美しさと魅力的な妖艶さからは、いかに彼女が音楽に長け、また類まれなる高い文化的価値を知っていたかが証明されます。異国スペイン女性の官能的な美を、見事にサウンドで表現しているこの音楽からは、王妃自身の才能の一部を垣間見ることができるでしょう。 |