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ハルモニウムの表現の可能性を追求したカルク=エーレルトのハルモニウム作品集も、ついに最終集を迎えました。めでたいことです。さて、この巻はソナタです。ソナタともなると、やはり力の入り方が違います。パイプオルガンを思わせるような荘重な最強音から、はるかな世界より聴こえてくるかのような神秘的な最弱音まで、多彩な音のパレットを駆使した音響世界が展開します。特に第2番は40分近くに及ぶ大作で、これがピアノ曲だったら、世界中のピアニストがこぞって取り上げることでしょう。作曲者も愛用したヨハネス・ティッツ製作のハルモニウム・ダール(1912年)を使用した演奏です。(2002/08/01 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :999843-2 |
古典派からロマン派における様々な知られざる作曲家の作品を好んで演奏する「リノス・アンサンブルの最新作は、カルクブレンナー(1785-1849)の作品集です。彼はショパンやリストが出現する以前の、最も優れたピアニストであり、ただ一人のライバルはフンメルである。と目されていました。もちろん作品のほとんどはピアノ曲ですが、室内楽作品にも注目すべきものが数多くあるようです。音楽家の父を持ち、幼いころから才能を発揮した彼は、アルブレヒツベルガーに作曲を学び、ベートーヴェン、ハイドンと親交を持つなど華々しい交友関係を結びつつ、実業家としても手腕を発揮するなど多くの才能を持っていましたが、その作品は現在ほとんど演奏されることがなく、このリノス・アンサンブルによる録音は、彼の人気の復興につながるものとして大きな期待が寄せられることは間違いありません。なんとも流麗で美しい音楽です。(2014/11/26 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :777850-2 |
カルステニウス(1881-1967)はスウェーデンの作曲家。もともとは自然科学を学び、1904年から1907年まで、ドイツの音楽教師、作曲家シュテファン・クレールの元で音楽を学びます。その後は音楽評論家を務めながら、ストックホルム放送局の音楽資料係を担当し、同時にスウェーデン作曲家協会、著作権協会の執行役員を務めるなど、スウエーデンの音楽の発展に力を尽くしました。放送劇のための付属音楽を始め、交響曲やピアノ協奏曲など、数多くの作品を残しました。彼が崇拝したのは、頽廃音楽作曲家として知られるフランツ・シュレーカーでしたが、その作風はもう少し古典的であり、メロディを重視した魅力的なものです。彼の最初の交響曲「第1番」は1920年代に作曲されたものです。ラングストレームは「カルステニウスはチャーミングな作曲家ではないが、この作品には拍手を送る」と意味深いコメントを寄せています。(2014/11/26 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :777361-2 |
ポーランドの地方都市グダニスク(ドイツ語ではダンツィヒ)で生まれたカルテッリエリ(1772-1807)。オペラ歌手であった両親から初期の音楽教育を受けましたが、13歳の時に両親が離婚、彼は母と共にベルリンに移住し、同時期に作曲を学びはじめます。その後ベルリンへ行き、サリエリの弟子となりました。ベートーヴェンの熱心なプロモーターでパトロンであったロブコヴィッツ侯爵が主催したコンサートで、オラトリオ「ユダヤの王ジョアス」を演奏(その時のコンサートではベートーヴェンも演奏しています)、大好評を得たことでも知られています。ベートーヴェンの親友でもあり、しばしば初演の手伝いをしたとも伝えられます。そんなカルテッリエリによる交響曲は、古典派の形式を遵守しながらも、流麗で、一筋縄ではいかない力強さを秘めています。(2012/08/15 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :777667-2 |
1821年生まれのドイツの作曲家、キールは幼い頃から音楽の才能を発揮し、ほとんど独学にも関わらずピアノを演奏し、13歳になるまでに多くの作品を書いたとされています。交響曲と歌劇以外のほとんどのジャンルに手を染めた彼ですが、やはりその白眉はピアノ曲とピアノを用いた室内楽作品でしょう。ここに収録されたピアノ四重奏も、冒頭の3分を聴いただけでその渋い輝きに圧倒されるはず。シューマンとブラームスを結ぶ隠れた掛け橋として、もっと評価されても良い人です。(2008/01/16 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :777076-2 |
ワーグナー以後のオペラのあり方を模索していた時代のオペラの一形態の典型を示す作品で、キーンツルは台本も自分で書き、全3幕3時間20分にも及ぶ大作に仕上げました。ワーグナーの影響は強いものの、より明るく親しみやすく、むしろメルヘン・オペラの流れを汲む作品と言えるでしょう。充実した響きのオーケストラや重厚な朗唱など聴き応え十分ですが、さすがにワーグナーのような魔術的な音楽には及ばないので、長さを感じさせるのも事実です。死を前にしたドン・キホーテのモノローグは、男の哀しさがひしひしと伝わる絶唱です。余談ですが、解説書のキーンツルの写真は、まさにドン・キホーテその人といった感じで、雰囲気満点です。(2003/01/01 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :999873-2 |