アメリカン・クラシックス
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ピューリッツァー賞の最年少受賞作曲家でもあり、大御所クラスといってもよいウォーリネンの、三重奏曲ばかりを集めるという趣向の一枚です。いずれの曲も、分かりやすいメロディーなどがあるわけではないのですが、激しく劇的な表現を指向し、高い音密度が奏者のヴィルトゥオジテを存分に引き出すので、実は大変に聴きやすい作風といえましょう。各曲の編成も、古典、ロマン派以来の伝統のピアノ三重奏、ホルン三重奏計4曲、斬新な編成の2曲と多彩で、それぞれの面白さが様々に追求されています。すぐれたピアニストである作曲者自身を含む演奏陣(作曲者設立の団体)も、当然ながら大熱演です。Koch Internationalの再発売盤。音源をリマスタリングしています。(2006/06/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559264 |
アメリカにおける音列技法の大家として知られるバビットですが、彼の音楽はいかにもといった感のある、強烈な20世紀的臭を発しています。演奏者の生理よりも、音楽の論理的進行が優先される結果として、どの曲も全編が苛烈な技巧に満ちており、高度なヴィルトゥオジテを演奏者に要求するものとなっています。といってもいずれの曲も、多くの音を詰め込んで、聴衆の感情を煽るといったようなこけおどし的なタイプものではなく、音色やダイナミクスの鮮やかな対照を駆使した音響に耳を傾けさせるといった趣向になっています。楽器の表現力の限界に挑むかのような、極限の緊張感をお楽しみ下さい。Koch Internationalの再発売盤です。(2006/06/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559259 |
オクラホマ生まれのハリスの作品は、「いかにもアメリカらしい」民俗的な要素がいっぱい詰まっています。とりわけ特徴的なのは、「民謡交響曲」と題された交響曲第4番です。交響曲ということにはなっていますが、古典的な交響曲的要素は希薄で、オーケストラと合唱により、民謡を自由に取り扱った大作、といったといった感が強くなっています。ここで合唱のほとんどは、和音をハモるのではなく、素朴な旋律をユニゾン、あるいは単純なカノンで歌い上げるために使用されており、その単純な力強さが、この作品の大きな魅力となっています。一方の交響曲第3番では、対位法的な発展の面白さなどが聴きものとなっています。(2006/06/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559227 |
シアトルの生まれの作曲家、ボルコムは21世紀になり、いよいよその評価が高まってきているといえましょう。その作品の大きな魅力には、ラグタイムやジャズをはじめとする、ポピュラー音楽、あるいは民族的素材の積極的活用がありますが、それらが単なるムード的な演出に堕すことなく、高度な職人芸に支えられた作曲・演奏技法と巧みに融合し、真に個性的な音楽にまで高められていることに、特色と価値があります。当盤で聴くことのできるヴァイオリン・ソナタ全4曲の作曲時期は、40年弱の期間に渡りますが、いずれの作品にもそういったボルコム流の面白さが凝縮されており、演奏効果も満点、ボルコム入門としても最適です!(2006/04/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559150 |
ポール・モラヴェックはアメリカで最も権威ある作曲賞ピューリッツァー賞を2004年に受賞した、現代アメリカを代表する作曲家の一人ですが、まだまだ日本でよく知られているとは言えません。当盤の目玉「時の回廊」は演奏時間40分を超える室内楽の意欲作。中世の鐘から現代の時計の針音まで、時を表現する音も取り入れます。特に第2楽章で、パーカッションを中核とする音の奔流が理屈抜きで耳を興奮させるあたり、名前を覚えて損は無い作曲家の仕事です。2曲のヴァイオリンとピアノのための幻想曲は、共に独奏者の華麗な演奏技巧を発露(特に「エーリエル幻想曲」は名曲)。モラヴェックがヴァイオリンに並外れた適性を持っていることがわかります。(2006/04/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559267 |
クリーヴランド音楽院で教鞭をとりながら、活発な作曲活動を続けている女流ブラウワーは、大胆な音響を取り入れながらも、調的な手法にもこだわりを示し、親しみやすい作風を持っています。「金色に輝く輪」は、世界的な打楽器奏者エヴリン・グレニーのために書かれた協奏曲で、種々の打楽器と奏法が登場しますが、特に終楽章での名人芸は聴きモノといえましょう。また、ロマンティックといってもよいような、「想い出」の美しい旋律や雄大な盛り上がり、あるいはチベットの砂曼荼羅にインスピレーションを得たという「曼荼羅」の、謎めいた響きなど、彼女の多彩な作風の多彩さには驚かされます。(2006/03/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559250 |
CD1枚分の78分半が、単一トラックで収録されているということ自体が、フェルドマンの作品の特異性を物語っているといえましょう(後に作曲された弦楽四重奏曲IIに至っては、演奏時間が5時間超となります...)。しかもその長大な時間のほとんどは、忘れたころに差し挟まれる僅かな強奏のほかは、スローテンポの弱奏でポツリポツリと綴られていくのですから、これはもう異次元感覚というしかありません。しかしその時間の流れがどうかしてしまったような点描的な美しさこそが、フェルドマンの真骨頂。音の密度がどんどん薄くなっていった極北の地点にも、音楽としての独自の世界が確立しているのです。コッホ・レーベルの再発売盤です。(2006/03/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559190 |
ベートーヴェンやリストの激烈な演奏で、知る人ぞ知る至高のピアニストのエルンスト・レヴィは、作曲家でもありましたが、当盤に登場するのはその子息、彼もまた作曲家、チェリストとして活躍しています。父や父の友人でもあった師・カウダーの衣鉢を継ぎ、調性の枠内に拘った作風ですが、すべてのパートが見透かせるくらいに、一音一音が慎重に積み重ねられた音楽は、むしろ厳しさに満ちているといってよいでしょう。しかしそのストイックな響きの中から立ち上がる詩情と、そしてエネルギッシュな躍動感は大変に魅力的です。まずは、ロンド・タランテラやチェロ協奏曲の急速楽章といったあたりが、この作曲家の特異な魅力への入門編としてよいでしょう。(2006/02/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559234 |
モートン・グールドといえば、セミ・クラシックの巨人というイメージがありますが、当盤では彼の純クラシックの分野における、最もシリアスな仕事が収められています。大指揮者ミトロプーロスの委嘱によって作曲された「ジキルとハイド変奏曲では、なんと12音技法!が用いられています。演奏機会には恵まれない曲ですが、グールド自身が自信作とみなしていただけあり、タイトル通り、対比的な楽想が多彩に繰り広げられる見事な出来栄えです。また「フォール・リヴァーの伝説」は、実際の殺人事件を下敷きとした作品ですが、全体を支配する薄暗い雰囲気の演出は絶妙そのもの、とりわけ陰惨なラスト(主人公が首吊り!)は印象的です。(2006/01/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559242 |
ボルコムは20世紀ゲンダイオンガク的語法に通ずる一方で、ポピュラー音楽、とりわけラグタイムに対して著しい偏愛を示し、そういった要素を積極的に自作品に取り入れています。基本的にオールジャンルで活躍をする人ですが、ボルコム自らが優れたピアニストであることもあり(NAXOSにピアニストとしても登場)、ピアノがらみの作品には秀作が多いことでも知られています。従って、2台のピアノのための作品を集成した当盤は、粒よりの傑作ぞろいです。シリアス調ではありながらも、随所に耳慣れたリズムによるノリのよい楽想が飛び出すのはボルコムの真骨頂。和声の精巧さにも目を瞠るものがあります。(2006/01/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559244 |